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神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源

E.フラー・トリー(著者), 寺町朋子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ダイヤモンド社
発売年月日 2018/09/28
JAN 9784478102954

神は、脳がつくった

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商品レビュー

4.3

7件のお客様レビュー

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2022/06/02

脳の仕組みや機能について書いた部分は、読みこなすのが難しめ。ここは、はしょって、見ているだけで脳が相手の行動をなぞるように自分の脳が働いているというミラー理論と、相手の気持ちになりかわって感じる一次的こころの理論、間に間接的な事情が絡む二次的こころの理論。機能については、脳の各機...

脳の仕組みや機能について書いた部分は、読みこなすのが難しめ。ここは、はしょって、見ているだけで脳が相手の行動をなぞるように自分の脳が働いているというミラー理論と、相手の気持ちになりかわって感じる一次的こころの理論、間に間接的な事情が絡む二次的こころの理論。機能については、脳の各機能をつなぐ部分が賢いといわれている動物がその内部にあるのに対して、より格段におおきくなって脳全体を包むように灰白質を形作っていること、それが時間を認識する機能に大きくかかわりをもつことを、押さえれば、あとの部分はその通りに読んで、分かりやすく、興味深い。こころがあるということは、神を認識する脳と、人間の作り出した社会のありさまと対置される。 能力の発達につれて、社会が産み出され発展していく。この本の内容は、一言では、言い表せないが、もやもやしたものがようやくひとつにまとまっていく、驚きに満ちた本です。

Posted by ブクログ

2022/02/10

E.フラー・トリー(1937年~)は、マギル大学医学部博士課程修了、スタンフォード大学修士課程修了(人類学)、スタンフォード大学医学部勤務を経て、スタンレー医学研究所研究部副部長。専門は精神医学。 本書は、2017年発表の『Evolving Brains, Emerging Go...

E.フラー・トリー(1937年~)は、マギル大学医学部博士課程修了、スタンフォード大学修士課程修了(人類学)、スタンフォード大学医学部勤務を経て、スタンレー医学研究所研究部副部長。専門は精神医学。 本書は、2017年発表の『Evolving Brains, Emerging Gods:Early Humans and the Origins of Religion』の全訳で、2018年に出版された。尚、松岡正剛の有名書評サイト「千夜千冊」の1786夜(2021年11月9日)で取り上げられている。 本書は、進化論に基づく脳の進化が神及び宗教を作ったことを主張・説明したものであり、人類史の中で神・宗教の起こり(と変化)を論じているという点において、ユヴァル・ノア・ハラリのベストセラー『サピエンス全史』(2011年に原書発表)や社会学者・広井良典の『無と意識の人類史』(2021年)等ともオーバーラップするが、更に、著者の専門領域である人類の脳の進化の研究(ヒト族の頭蓋骨の研究、古代の遺跡の研究、ヒトや霊長類の死後脳の研究、生きているヒトや霊長類の脳画像研究、子どもの発達に関する研究)の視点が加えられており、実に興味深い内容となっている。また、欧米人の著作にしばしば見られる、冗長なエピソードや日本人の思考パターンに馴染まない部分もほとんどなく、とても読み易い。 人類の脳の進化理論に基づく説明は、概ね以下である。 ◆<第1段階>約200万年前に、ホモ・ハビリスとして、脳の著しい大型化や知能全般の大幅な向上を経た。 ◆<第2段階>約180万年前以降、ホモ・エレクトスとして、自分を認識できる能力を身に付けた。 ◆<第3段階>約20万年前以降、古代型ホモ・サピエンス(ネアンデルタール人)として、他者の考えを認識できる能力を身に付けた(=「心の理論」を持った)。 ◆<第4段階>約10万年前以降、初期ホモ・サピエンスとして、自分自身の考えについて考える内省能力を発達させた。 ◆<第5段階>約4万年前以降、現代ホモ・サピエンスとして、「自伝的記憶」(自分を過去だけでなく将来にも投影する能力)を持った。これにより将来の計画を立てられるようになり、また、自分の死、死んだ祖先がいる世界などを想像できるようになった。 ◆8,000~7,000年前、農業革命(農耕の開始)に伴って、生者と死者の関係における革命(祖先崇拝)が起こり、祖先たちの一部がだんだん神に祀り上げられて、最初の神々が出現した。 ◆2,800~2,200年前、増加した人口を抱える巨大な帝国を統治するために、体系化された神・宗教が必要になり、儒教、ヒンドゥー教、仏教、ゾロアスター教、ユダヤ教等が生まれた。この時代を哲学者ヤスパースは「枢軸時代」と呼んだ。 そして、著者は、「脳の進化理論では、なぜ神々が現れたのかと、なぜ神々が、実際のそのときに現れたのかの両方を説明でき」、また、「並行進化に基づき、・・・神々が地球上のさまざまな場所で別々に姿を現したこと」も「どのようにして地域社会の司法的、経済的、社会的なニーズが地域社会の霊的なニーズと結びつくようになったのか」も説明できるとしている。 神・宗教の起こり(と変化)を、脳の進化に基づく人類史の中で解き明かした、興味深い力作といえる。 (2022年2月了)

Posted by ブクログ

2019/08/15

脳の進化を人類学、脳科学、考古学を用いて解き明かす。ホモ・ハビリスとして200万年前に脳の著しい大型化と知能の向上をみた。180万年前以降ホモ・エレクトスは自分を認識できる知識を持った。そして20万年前以降古代型ホモ・サピエンスとして他者の考えを認識できる「心の理論」を身に着けた...

脳の進化を人類学、脳科学、考古学を用いて解き明かす。ホモ・ハビリスとして200万年前に脳の著しい大型化と知能の向上をみた。180万年前以降ホモ・エレクトスは自分を認識できる知識を持った。そして20万年前以降古代型ホモ・サピエンスとして他者の考えを認識できる「心の理論」を身に着けた。10万年前以降初期ホモ・サピエンスとして自分自身の考えについてじっくりと考える内省能力を発達させた。4万年前以降現代ホモ・サピエンスとして自伝的記憶(エピソード記憶)という能力をものにした。そして脳の能力が向上するにつれて、死者を埋葬したり、悼んだり、恐れたりするようになり、その死者の地位が向上して神となり、人口の増加に伴い複数の神々が序列化され、今の宗教につらなったと考えられている。

Posted by ブクログ

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