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書楼弔堂 炎昼

京極夏彦(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2016/11/25
JAN 9784087710182

書楼弔堂 炎昼

¥2,090

商品レビュー

3.9

57件のお客様レビュー

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2023/11/17

手に取った全ての本を読破したい衝動にかられて意味がわからないにも関わらず今回も読み切る。 明治は難しい。時代がわちゃわちゃしているイメージがあるが弔堂は緩やかな時間、考えをまとめてくれる店主がいる。押しは強いが無理強いはしない。諫めるのも無理強いはしない。 こんな店主と仲良くなれ...

手に取った全ての本を読破したい衝動にかられて意味がわからないにも関わらず今回も読み切る。 明治は難しい。時代がわちゃわちゃしているイメージがあるが弔堂は緩やかな時間、考えをまとめてくれる店主がいる。押しは強いが無理強いはしない。諫めるのも無理強いはしない。 こんな店主と仲良くなれたら人生変わるかな

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2023/10/29

明治30年、まち郊外、士族子女の塔子は陸燈台(おかとうだい)のような書舗(ほんや)を探している田山と松岡という2人組に出会う。私はそれだけで嬉しくなった。最初から松岡(当然、柳田國男のこと)が登場するのだ。それから松岡さんは、本書「炎昼」の中では出突っ張りになる。 「松岡様の仰...

明治30年、まち郊外、士族子女の塔子は陸燈台(おかとうだい)のような書舗(ほんや)を探している田山と松岡という2人組に出会う。私はそれだけで嬉しくなった。最初から松岡(当然、柳田國男のこと)が登場するのだ。それから松岡さんは、本書「炎昼」の中では出突っ張りになる。 「松岡様の仰る通りでございます。あらゆる語りは呪文。あらゆる文は呪符。あらゆる書物は断片的に、不完全な世界を封じ込めた呪具にございます。この不完全な呪術を完成させるためには、矢張り読むという呪法が不可欠なのでございます。足りぬ部分を埋めるのはそれを聞きそれを読むー」 人にございます。 「割り切れず、間違っていて、あやふやで正体のない、そうした人の内部に届いた時に、ようやっと、何も言い表せていない言葉は何かになるのでございます。そうでございましょう。」(77p) 呪文、呪符、呪具、呪術、呪法‥‥前書「破曉」に於いて「文字も言葉もまやかし(略)書物は、まやかしの現世、現世の屍なのでございますよ」と言っていた弔堂書舗主人なので、結局同じ事を言ってるのですが、まるで店主の若き日を彷彿させる松岡さんを迎えて、店主の台詞は比較的少なくなる。つくづく京極夏彦は柳田国男が好きなのだな、と思った。 だから、松岡に最初にフレイザーの「金枝篇」原本を手渡したのは弔堂になるし(つまりそれは民俗学の始まりを示唆する)、最愛の女性が病死した時に動揺する松岡に「幽霊とは何か」を語るのも弔堂店主なのである。 ほぼ全編にわたり松岡さんは出てくるのではあるが、唯一出てこないのは探書11「無常」である。たまたま塔子が弔堂に連れてきた源三じいさんは店主の知り合いだった。珍しく店主は言葉を荒げてじいさんを窘(たしな)める。 いかなる戦も愚策、とご主人は珍しく厳しい口調で仰いました。 「戦は愚策か」 「戦略とは、戦を略すと書くのです。戦わずに済ます方策を考えることこそが、人の上に立つ者の仕事ではないのですか。戦の道を選んだ段階で、もう国を護れていない」(414p) 源三じいさんは、乃木希典であった。弔堂は、この数年後に起きた悪夢のような203高地攻防戦を、予測していたのに違いない。

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2023/03/24

書楼弔堂シリーズ第二弾。 第一弾の「破暁」もあまり合わなかったが、図書館でつい見つけてしまって持ち帰った。 重い。重量も内容も。 時は明治三十年ごろ。 陸燈台のような奇妙な建物の本屋、書楼弔堂を後の名士たちが「自分の一冊」を求めて訪ねる。 「――此処は――既に罔くなってしま...

書楼弔堂シリーズ第二弾。 第一弾の「破暁」もあまり合わなかったが、図書館でつい見つけてしまって持ち帰った。 重い。重量も内容も。 時は明治三十年ごろ。 陸燈台のような奇妙な建物の本屋、書楼弔堂を後の名士たちが「自分の一冊」を求めて訪ねる。 「――此処は――既に罔くなってしまった過去を、数多の知見を、凡百執着を記した墓碑を納める霊廟でございますぞ」(本文抜粋) いや、難しいわ! 私のPCでは「罔くなって」(なくなって)なんて漢字がなかなか出てこないで苦労するわ!! 登場人物はいずれも明治の偉人たち。 なにぶん歴史に疎いもので辛い。 勝海舟 知ってる 田山花袋(小説家) 知らない 添田唖蝉坊(演歌師) 知らない 福来友吉(超心理学者) 知ってる 平塚らいてう(思想家) 知らない 乃木希典(軍人) 知ってる 柳田國男(民俗学者) 知ってる 知ってる人もなんとなくだなぁ。 賢い人や、歴史を知ってる人が読むと楽しめるのかな。 京極夏彦さんの本は、あの文体が読みたくて手に取ってしまう。 訪れた人たちが店主との問答を経て、目を見開かれたり、悟ったりする物語ですが、このパターンならば「死ねばいいのに」の方がおもしろかった。

Posted by ブクログ

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