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ヒトラーに抵抗した人々
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ヒトラーに抵抗した人々
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商品レビュー
4.1
19件のお客様レビュー
凄惨な反ナチ弾圧の実態が、実例を挙げながら克明に綴られているのに圧倒されたが、最終章(五章)の占領政策や東西冷戦といった体制側の都合によって反ナチ抵抗運動を無視、無かったものと扱ったくだり、その後のレーマー裁判についての記述には、「大衆心理」が抱える普遍的な、時代を超えた課題が...
凄惨な反ナチ弾圧の実態が、実例を挙げながら克明に綴られているのに圧倒されたが、最終章(五章)の占領政策や東西冷戦といった体制側の都合によって反ナチ抵抗運動を無視、無かったものと扱ったくだり、その後のレーマー裁判についての記述には、「大衆心理」が抱える普遍的な、時代を超えた課題が抽出されているように感じた。
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p.58 ドイツ全土に食料配給制が実施され、9月1日の開戦と同時に、灯火管制義務、防空義務、海外放送の傍聴禁止が支持された。 p.107 ドイツ政府は現在の教会、つまりキリスト教を廃棄しようとしています。ドイツ人は全て1つの教えだけを信じて、ドイツ、キリスト者(福音波野協会...
p.58 ドイツ全土に食料配給制が実施され、9月1日の開戦と同時に、灯火管制義務、防空義務、海外放送の傍聴禁止が支持された。 p.107 ドイツ政府は現在の教会、つまりキリスト教を廃棄しようとしています。ドイツ人は全て1つの教えだけを信じて、ドイツ、キリスト者(福音波野協会の家、ナチ党シンパである「帝国協会」に結集した一派)の信者になるべきだといいます。 p.176 いずれにしても、軍事的な敗北だけがナチズムからドイツと世界を救う前提になると信じました。同じドイツ人として当然、良心の葛藤がありましたが、このように確信したから、皆、自国の敗北を願ったのです。同胞達の精神的に大事なものがボロボロになり、法制度を破壊されたドイツを再建するために、その基盤を明確にしようと言う強烈な願いが、同志たちみんなを結集させたのです。こうして1940年夏に組織的な議論が始まりました。 p.181 ところが、ナチスの出現で自体は一変した。なち指導部にとって「キリスト教は自然のほうに反するもので、自然への抗議である」と規定された。ここに言う「自然の法」とは、制度のための弱肉強食、優勝劣敗と言う生物界の要素を指している。彼らには「弱さへの共感」、「人間愛」とか「魂の救い」といった精神性は不可解なものであっただろう。そうした立場からすれば、キリスト教徒たち世界観とは共存できなかった。だから、ナチ指導部は、当面はキリスト教をナチ化して教会の存在を認めるにしても、最終的にはナチ世界観がこれに変わり、教会をドイツから消滅させようとしていた。 p.242 彼らは敗戦になることを知っていた。なぜなら、世界を敵に回していたからである。戦争を回避しようとし、戦争を早期に集結させようとしたのは、ドイツ人同胞の生命を救うためであり、ドイツに対して世界中が抱く否定的な評価を改めさせるためであった。 p.249 本書が着目したのは、その中でも既成の組織に縛られず、後ろ盾もない人々がいかに考え行動したかである。彼らを支えたのは、自らの責任で決断、仕事を引き受ける意思である。これを「市民的勇気(ツィヴィル・クラージュ)」と言う。 p.254 反ヒトラー独裁に立ち向かった人々の復権は7月20日事件に始まったが、無名の人々が糾合をしたローテ・カペレを経て、孤独の中、不当の事態の解決を必死に考え、決断し、行動したゲオルク・エルザを持って終えようとしている。着目してほしいのは、社会的エリートではなく、1人の小市民の勇気が顕彰されるに至ったと言う事実である。それと同時に、被迫害者たちの救済した多くの「沈黙の勇者」たちがいたことである。人間として的に生きることが難しい異常な時代だったからこそ、彼らはその本来の姿を示すことができたと言えるのかもしれない。
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ナチス党が政権を握って、1941年にヒトラーを暗殺しなければ大変な事になると考えた、スイス人親父モーリス・バボーのことが書かれていない。
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