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どきどきフェノメノン
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どきどきフェノメノン
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商品レビュー
3.7
79件のお客様レビュー
図書館にて貸出。 こんな本書くのか森博嗣。こんなに知性もありつつ可愛い女の子を書けるのか森博嗣。などとひたすら感動した。「どきどき」なラブコメ。 佳那のどきどきは多様だ。その多様さをあれやこれやと駆使して書いている。相澤に向けた少女漫画のようなどきどき。剣道場で後に「騙される...
図書館にて貸出。 こんな本書くのか森博嗣。こんなに知性もありつつ可愛い女の子を書けるのか森博嗣。などとひたすら感動した。「どきどき」なラブコメ。 佳那のどきどきは多様だ。その多様さをあれやこれやと駆使して書いている。相澤に向けた少女漫画のようなどきどき。剣道場で後に「騙される」、野次馬としてのどきどき。そして最後のどきどき。佳那の精神的な混乱と正常時の差異まで丁寧に紡がれていて、感情表現は文体でも為せるのかと圧巻させられるものもあった。 ただ私個人が常に(以前読んだ『少し変わった子あります』同様)感じてしまう、森博嗣特有の「ふんわりした感じ」にまたも陥った。武蔵坊のことや冒頭の芥川の引用、鷹野の話、まだ微かに自分のなかで解決していない部分がある。それを理解するためにも、購入を検討したい。
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『駄目だ。 また、変な方向へ考えている。 堂々巡り。 法隆寺の夢殿みたいな建築物が、紅葉の森林の中に佇んでいて、その艶やかな板張りの縁側を靴下のまま歩いている。ぐるぐると…。それが、彼女の「堂々巡り」のイメージだった。』 『万が一将来、なにかの間違いで自分の大切な人から、「僕は...
『駄目だ。 また、変な方向へ考えている。 堂々巡り。 法隆寺の夢殿みたいな建築物が、紅葉の森林の中に佇んでいて、その艶やかな板張りの縁側を靴下のまま歩いている。ぐるぐると…。それが、彼女の「堂々巡り」のイメージだった。』 『万が一将来、なにかの間違いで自分の大切な人から、「僕はカレーが好きなんだ」と言われて、それを作るような羽目になった場合には、まず、図書館でカレーの歴史を繙こう、と佳那は思った。』 「どうした? 二日酔いか」 「違う、そういうのじゃなくて… ー ちょっとね、風邪気味かしら」 「二日酔いの人間の約九割は、公式発表では風邪気味だ」 「ごめんなさい」 「恋の病かもしれん」 「鯉の病?」 「知らないのか?」 「知ってる。ニュースで見たよ。沢山死んだんだよね」 「いや、それほどのことはないと思うが」 『それはなきにしもあらず。夏期に霜あらず。雨期に仕事あらず。』 『たとえば、彼氏に触れられただけで、電気が走るように感じる、なんていう文章にも出逢ったことがある。 やっぱり静電気だろうか。』 「花瓶がどうかしたんですか? なんか、特別な意味があるのかなあ」 「花瓶の花言葉って何だ?」 「さあ、空っぽ、じゃないか」 『「花は、どうしたんですか?」 「枯れた」佳那は答える。言葉少なであるが、嘘はなるべくつきたくないので、文字数を最小限に留めた。』 『別に、変わったところはなさそうだ。 こんなに変わったのに、見かけは同じなのだな、人間ってやつは。』
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どきどき。 どきどきどきどき。 なんてかわいいの。 こんなかわいさ持ち合わせたことない。 森さんのこういうタイプの作品は初めて読んだけど、 こっちのほうがすきみたい。
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