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商品レビュー
4.2
49件のお客様レビュー
イラストレーターのフジモトマサルさんが描いた読書の風景に、吉田篤弘さんが物語をつけたというもの。 24編のショートショートだ。 フジモトマサルさんのイラストがとにかく可愛らしい。 動物たちが本を読んでいる。 ライオン、豚、パンダ、猫…。 それらの可愛らしい物語に、 背中を押された...
イラストレーターのフジモトマサルさんが描いた読書の風景に、吉田篤弘さんが物語をつけたというもの。 24編のショートショートだ。 フジモトマサルさんのイラストがとにかく可愛らしい。 動物たちが本を読んでいる。 ライオン、豚、パンダ、猫…。 それらの可愛らしい物語に、 背中を押されたり、ちょっとした視点のイタズラを仕掛けられたり、本が読みたくなったり。 フジモトマサルさんの「あとがきのまえがき」、 吉田篤弘さんの「あとがきのあとがき」までも楽しい。 そして「文庫版のためのあとがき」も充実していて、ファンとしては嬉しいところ。 好きだったのは、「読者への回復」。 本を置き去りにし、ネットに山ほど時間をかけていないか? そのことに気づいた時、"言葉がむなしく空まわりし、ふいに砂漠の真ん中で、ひからびた水筒をひっくり返しているような渇望におそわれる。" でも大丈夫。 ひとたび本を読めば、"そのときの本の、なんと優しいことか。" "活字の点滴"を打ってもらえばいいのだ。 条件はたった一つ。 「「読者」であること。 肩書きはそれだけでいい。」 もう一話。 先日村上春樹氏の『街とその不確かな壁』を読み終えたばかりの私には、リンクしているようでならなかった、「影の休日」。 「もし、わたくしが〈影〉であることを辞めてしまったら、人々がどうなるのか、わたくしはよく知っています。〈影〉をなくした者は実体を失ってしまうのです。これがこの世の〈あたりまえ〉というものです。」 「〈影〉は〈陽〉があってのもの。ひとがあってこそのものです。」
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とにかく心地の良い文章で、イラストを元に書かれたというのが面白い。ハッとさせられる言葉が多く、読書好きとしては最高の本だった。 夜行列車にて、背中の声、寝静まったあとに が好き。
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どういう本かよく知らずに、フジモトマサルさんの本だからという理由で手に取った。あとがきによると、筑摩書房のPR誌『ちくま』の連載の書籍化とのことだが、これがなんと、「読書の情景」というテーマでフジモトマサルさんの描いた絵に対して、吉田篤弘さんが挿絵ならぬ「挿文」 を書くという企...
どういう本かよく知らずに、フジモトマサルさんの本だからという理由で手に取った。あとがきによると、筑摩書房のPR誌『ちくま』の連載の書籍化とのことだが、これがなんと、「読書の情景」というテーマでフジモトマサルさんの描いた絵に対して、吉田篤弘さんが挿絵ならぬ「挿文」 を書くという企画。 なるほど、だから絵の動物たちみんな本読んでたのか。文も、本の話題が多かったのか。それでいて、エッセイ風の文章もあれば、どっぷり空想ものな文章もあって、(安野光雅ばりの)ルール不明の様相を呈していたのか。最後に得心。先に絵があっての文だったと知った上で絵と文を読み返すと、また違う味わいが感じられてなお良し。 以下、備忘メモ。 好きな話。 「虎の巻」虎山先生から虎野先生に送られた虎の巻。 「眠くない」わかるわー、一日の終わりのマイ・プレシャス、読書時間を迎えたら眠くなるというね。 「日曜日の終わりに」憂鬱なんだけど、何かをひとつ終えたような、それゆえに小さく一歩、前へ踏み出したような。って、そんな前向きになかなか実際思えないけど、そう言ってもらいたかった。 好きな絵。 「待ち時間」うさぎが石橋で本を読んでいる。 「地上の教え」バク?が木漏れ日の中で寝そべって本を読んでいる。 「希有な才能」イタチ?が駅のホームで本を。 「日曜日の終わりに」シマリス???が台所で。
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