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方丈記
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方丈記
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商品レビュー
3.5
12件のお客様レビュー
古典を読むといつも感銘を受けるのは、今とは常識も価値観も大きく異なっていたであろうにもかかわらず、人間社会の生きづらさは通底しているのだということ。 鴨長明は、方丈庵での侘び住まいにいかに自足しているかを、まるで「聞かれてもいないのに主張」するように綴っている。それは長明の心の激...
古典を読むといつも感銘を受けるのは、今とは常識も価値観も大きく異なっていたであろうにもかかわらず、人間社会の生きづらさは通底しているのだということ。 鴨長明は、方丈庵での侘び住まいにいかに自足しているかを、まるで「聞かれてもいないのに主張」するように綴っている。それは長明の心の激しさとも捉えられるけれど、私は、この世を愛したいという切なる想いの裏返しだったのではないかと思う。本当に他人のことがどうでもよいなら、俗社会で生きたって同じはずだ。でも実は長明は、「数にも入らない類の人々」の死を思い遣る繊細さを持つ。その一方で、社会において自分に嘘がつけず妥協できないがゆえに、本意ではないのに苛烈になってしまうこともある。そういう長明にとって方丈庵での暮らしは、距離を取ることで、できる限り自分のことも人間社会のことも傷つけずにいるための、精一杯の生きる方策だったのではないかと思う。
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学校で習った記憶がありましたが、改めて読んでみるとめちゃくちゃ深い本でした。 著者の飾らない性格が文章から感じられ、とても親近感がわきました。 1212年に書かれた本作ですが、現代にも通じる考え方が描かれており、「やっぱり読み続けられている名著というのはすごい!」と感じました。 ...
学校で習った記憶がありましたが、改めて読んでみるとめちゃくちゃ深い本でした。 著者の飾らない性格が文章から感じられ、とても親近感がわきました。 1212年に書かれた本作ですが、現代にも通じる考え方が描かれており、「やっぱり読み続けられている名著というのはすごい!」と感じました。 ぜひぜひ読んでみてください
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平安末期に放蕩息子として、生まれた主人公は5度にわたる都に広がる天災を目にし、この都の生活に疑問を持ち、出家し、何不自由なく暮らしていた都での生活に別れを告げ山に小屋を作って、みすぼらしく、不自由な生活の中で自分の幸せを見つけるのだが…拘りが無くなったかのような生活の中で自己矛盾...
平安末期に放蕩息子として、生まれた主人公は5度にわたる都に広がる天災を目にし、この都の生活に疑問を持ち、出家し、何不自由なく暮らしていた都での生活に別れを告げ山に小屋を作って、みすぼらしく、不自由な生活の中で自分の幸せを見つけるのだが…拘りが無くなったかのような生活の中で自己矛盾に気付いてしまうのである。
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