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見えない女
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見えない女
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商品レビュー
3
7件のお客様レビュー
インドネシア、パリ、…
インドネシア、パリ、ベルリンで出会った女性との切ない恋愛物語。女性が抱えている謎がラストで解き明かされていて、どれも巧いなぁと感じさせられる作品群です。ただ、やはりミステリとしては仕掛けの物足りなさを感じてしまいました。更に言えば、謎解きや美女よりも、西ドイツのお城に魅力を感じま...
インドネシア、パリ、ベルリンで出会った女性との切ない恋愛物語。女性が抱えている謎がラストで解き明かされていて、どれも巧いなぁと感じさせられる作品群です。ただ、やはりミステリとしては仕掛けの物足りなさを感じてしまいました。更に言えば、謎解きや美女よりも、西ドイツのお城に魅力を感じました。表紙や扉絵の写真を見る限りでは、日本のお城よりも西ドイツのお城の方がキレイに見えますね。まあ、日本のお城が実用重視なのに対して、ルートヴィヒII世のものは外観重視ですから、そこからして違うんで
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光文社による裏表紙の紹介文によると本書は「異色の旅行推理集」となっている。 確かに“異色”である。 収録された3編全てにおいて主人公は名前すらない男で、しかも「早見優」、「カトリーヌ・ドヌーブ」といった実在の人物が出てくるあたり、実話のような錯覚を憶える。 だが“推理集”という...
光文社による裏表紙の紹介文によると本書は「異色の旅行推理集」となっている。 確かに“異色”である。 収録された3編全てにおいて主人公は名前すらない男で、しかも「早見優」、「カトリーヌ・ドヌーブ」といった実在の人物が出てくるあたり、実話のような錯覚を憶える。 だが“推理集”というのは些か大袈裟だろう。確かに各編において謎はある。しかし本書は異国での恋を主体にした短編集であると私は認識した。 恋愛にはある程度謎はつきものである。ここに収められている謎はその範疇を超えるものではないし、ミステリへと昇華しているものでもない。 従って私は「異色の旅行恋愛集」と呼びたい。 翻って内容について述べると、ほとんど実体験に基づいたエッセイに近く、それに現地女性との交流を絡めた恋愛短編集といった感。 3編全てに共通するのは『異邦の騎士』に脈絡するある種の喪失感。この作家、根っからのロマンティストらしい。
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2013.8.7処分 トラベルミステリー3篇。 ややネタバレあり↓ 「インドネシアの恋唄」 見知らぬ会社から急にインドネシア旅行をプレゼントされた学生が、現地で知り合った娼婦の少女と過ごすうちに、なぜか命を狙われる話。 探偵などは出てこず、後の警察の調べでは〜とネタ明かしが始...
2013.8.7処分 トラベルミステリー3篇。 ややネタバレあり↓ 「インドネシアの恋唄」 見知らぬ会社から急にインドネシア旅行をプレゼントされた学生が、現地で知り合った娼婦の少女と過ごすうちに、なぜか命を狙われる話。 探偵などは出てこず、後の警察の調べでは〜とネタ明かしが始まる。 うまい話には裏がある。 「見えない女」 フランスを仕事で訪れた主人公が、1人の女性と知り合う。 暇そうでパトロンもいない様子の女性がなぜか裕福な暮らしをしていて、さらに映画に何本も出ているというが見た覚えのない主人公、という謎。 当時この職業は日本では未だメジャーではなかったのだろう。 「一人で食事をする女」 西ドイツを旅する主人公が、いつも1人で食事をする女性を気に留め、さらに娼婦として街角に立つ姿を見る。 偶然から女性に城巡りガイドをしてもらうことになったが、全く笑顔を見せなかった女性がルートヴィヒⅡ世の残したノイシュヴァンシュタイン城で1度だけ微笑んだのを見て心惹かれる。 教養のある女性がなぜ娼婦をしているのか疑問に思いながら別れたが、後日東ベルリン1日観光バスで女性と乗り合わせたことで謎が解ける。 東西ドイツの切ない恋。
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