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父の終焉日記・おらが春 他一篇
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父の終焉日記・おらが春 他一篇
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俳句をメインにして文章が構成されているが、写実的な文に詩歌を添えるという趣きが私の所望するところなので、地の文ばかり拾い読みして俳句のところは読み飛ばしてしまった。ところで、俳句は私が評価できる代物ではないが、地の文では、一茶がよそで聞き覚えた話を再構成して書いた文章はあまり力が...
俳句をメインにして文章が構成されているが、写実的な文に詩歌を添えるという趣きが私の所望するところなので、地の文ばかり拾い読みして俳句のところは読み飛ばしてしまった。ところで、俳句は私が評価できる代物ではないが、地の文では、一茶がよそで聞き覚えた話を再構成して書いた文章はあまり力がない。しかし、一茶が直接体験した話は強烈なインパクトである。父の臨終にせよ、愛娘の病死にせよ、私までがその現実を受け入れることができないほど、当惑してしまった。日常は微々たる変化の連続だが、一茶の体験には日常を壊す力が内包されており、これを言葉にしている点で、文学の怖さの一つである。
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