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現代文解釈の基礎 新訂版
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現代文解釈の基礎 新訂版
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商品レビュー
4.2
11件のお客様レビュー
初版は1963年、日本の国語政策にも関与したトップレベルの日本語研究者の二人が著者。2021年に復刊され、巻末の解説は有名な読書家?の読書猿さん。 現役の中高生の頃は、国語を学んで何になる、特に主人公の考えを読み取ってどうする、などと考えていた。論理的な文章を読む力が仕事や生活...
初版は1963年、日本の国語政策にも関与したトップレベルの日本語研究者の二人が著者。2021年に復刊され、巻末の解説は有名な読書家?の読書猿さん。 現役の中高生の頃は、国語を学んで何になる、特に主人公の考えを読み取ってどうする、などと考えていた。論理的な文章を読む力が仕事や生活に不可欠だということは、大学を卒業してから気づかされた。そして、十数年前から読書が楽しくなった頃からは、登場人物の考えなどを読み取れれば、もっと小説を楽しめるだろうと感じたり。今回、この本で解説を受けながら演習することで、少しは何かの足しになったかもしれない。中には、やっぱり難しい例題もあったが。 さらに、随筆の面白さ、興味深さを感じることもできた。著者が、どうやって論理を組み立てて展開し、自分の考えを的確に読者に伝えるか、登場する文章は、どれもレベルが高いもののよう。(難解という意味のレベルが高いではない) 文章の内容から興味深かったこと。 日本人には、現実をある枠の中に切り取って、そこに単純化された現実を見て安心する性癖がある。旅行先で写真を撮りたがること、歌に詠むことが一例。
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【星:3.0】 「よみがえる至高現代文教本」という文句に誘われて呼んでみたが、私には少々荷が重い1冊であった。 昔ながらの現代文教本ということもあり、今流行りの現代文参考書のようなとっつき易さはまるでなかった。 ただ、どの問題文についても、どの解説や読みの深さ自体は今風の現代...
【星:3.0】 「よみがえる至高現代文教本」という文句に誘われて呼んでみたが、私には少々荷が重い1冊であった。 昔ながらの現代文教本ということもあり、今流行りの現代文参考書のようなとっつき易さはまるでなかった。 ただ、どの問題文についても、どの解説や読みの深さ自体は今風の現代文参考書をはるかに凌駕していることは間違いない。 しかし、本書のレベルは大学受験の現代文をかなりのレベルでマスターした次の段階にあると感じる。したがって、現代文があまり得意ではないという人が手を出すべき本ではないと思う。
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1963 年に刊行された現代文参考書の復刻版。 文学的な文章を扱うパートと、論理的な文章を扱うパートの2部構成で、それぞれ解説と、主に昭和初期から中期の文章を題材にした例題や問題演習から構成されています。 復刻版だから当たり前とはいえ、はじめは「これが現代文と言われても、ちょっ...
1963 年に刊行された現代文参考書の復刻版。 文学的な文章を扱うパートと、論理的な文章を扱うパートの2部構成で、それぞれ解説と、主に昭和初期から中期の文章を題材にした例題や問題演習から構成されています。 復刻版だから当たり前とはいえ、はじめは「これが現代文と言われても、ちょっと古すぎるなあ」ととまどいつつ読み始めたのですが……。 思いのほか、解説文が平易かつ明快で、古さを感じず、文章の読み方についても深く掘り下げられており、とても良かった。 そして解説文と合わせて読むうちに、題材文の視点の面白さや主張の魅力にもひきこまれました。 「意図」「文体」「価値づけ」「世界観」などなど、漠然とわかったようなつもりでいるけれど、いざ説明しようとすると言葉が出てこない抽象的な概念について、簡潔に、でも言葉を尽くして丁寧に、説明されています。 「……論理的な文章を読む場合、書か れた文章の内容を構成に即して理解するだけでなく、その内容構成を論者の立てた構想として把握し、論の奥にある論者の根本的な思想まで理解する必要があろうかと思います。 右のような論者の根本的な考え方を理解するのに便利な方法、などと言うものはおそらくないでしょう。もし必要な注意があるとすれば、それは、論者によって考えられたことの内容を理解することがすべてだとは考えない心構え、論の内容は論者のものであること を忘れない心構え、だと言ってもよいでしょう。」 文章を読む、それは平面の文字の羅列を目で追うことだけれども、同時に、著者の世界観のもとで構成が練られ、書かれるべき内容が吟味された過程にさかのぼって想像力を働かせていくことで、その行為が、他者への共感や思いやりにつながるのかなと思います。 それにしても、私、その昔の受験戦争の名残なのか、仕事で制限時間から逆算して文章を読むことを長年続けてきたせいか、問題を解くときに、焦って早とちりしたり、自分の思い込みで解釈を間違えていることが多いな……反省(苦笑)。 もっと冷静に、落ち着いて、文章と向き合おう。 題材の1つだった三木清さんの文章がとても良かったのと、長田弘さんの文章に登場するオトフリート・プロイスラーの『クラバート』が面白そうだったので、また手にとってみようと思います。
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