- 書籍
- 新書
13億人のトイレ
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
13億人のトイレ
¥220
在庫なし
商品レビュー
4.1
16件のお客様レビュー
共同通信の記者として4年近くニューデリー特派員を務めた佐藤大介氏が、トイレという切り口でインドに光を当てた力作です。各地におもむき、現地で色々な活動をしている人たちを取材することにより、非常に質の高いルポになっています。 モディ首相肝いりの「スワッチ・バーラト」運動で、トイレ...
共同通信の記者として4年近くニューデリー特派員を務めた佐藤大介氏が、トイレという切り口でインドに光を当てた力作です。各地におもむき、現地で色々な活動をしている人たちを取材することにより、非常に質の高いルポになっています。 モディ首相肝いりの「スワッチ・バーラト」運動で、トイレはある程度出来たものの、形だけであったり、下水処理が追いつかなかったり、等の現実が紹介されます。人口が集中する都市では排泄物が下水処理されずに河川に垂れ流されるため、川の水質汚染が悪化しているのに、人々はその流れで沐浴をするという恐ろしい話もあります。もっとも驚いた内容は、排泄物の処理はダリットという不可触民たちの仕事で、下水の流れが滞ったとき、彼らはゴーグルも手袋もせず、下水管の中に入って、作業する様子が紹介されています。 また農村部では庭などに放置された糞尿をダリットの女性が「素手」で集めるというスカベンジャーたちがいることが報告されており、私にとっては驚天動地の光景です。 インドのGDPは今は世界第4位であり、グローバルサウスを代表する国家として、国際的にも重要な役割を果たしています。インドは伝統的に物理・数学に強いため、IT産業が発展しており、アメリカのIT産業にも多くのインド人が活躍しています。そのような発展をしている一方で、多くの国民は劣悪なトイレ事情に甘んじており、改善すべき課題がまだまだ山積していることが明らかにされています。
Posted by
インドのトイレ事情についてインドへ特派員として行っていた作者が現地の方のインタビューなどをまとめたルポルタージュ。 家にトイレはなく外で用を足す方がいまだにいるインドだが、トイレを多くの地域に導入するためにトイレを入れた家や地域には補助金などが出る予算をかけた政策が打たれた。だが...
インドのトイレ事情についてインドへ特派員として行っていた作者が現地の方のインタビューなどをまとめたルポルタージュ。 家にトイレはなく外で用を足す方がいまだにいるインドだが、トイレを多くの地域に導入するためにトイレを入れた家や地域には補助金などが出る予算をかけた政策が打たれた。だが実際は補助金がもらえないまま排泄物の処理にお金がかかる関係で使われないなどあまり浸透せずに終わってしまった。このトイレがなかなか導入されない理由が経済格差、女性差別、カースト制度によるもので作者は深掘りしていく。 『三つ編み』に登場するインドのカースト制度や女性差別による苦しみがそのまま描かれていて線と線が結びつく場面が多く、とても面白かった。 そして現地の人はカースト制度自体に対して批判的な目で見ておらずその制度の中でも状況を改善することを目指している人が多いことがとても不思議に感じた。ガンディーもカースト制度に対しては批判していないことも1つの発見だった。 星は3.5⭐︎
Posted by
インドのトイレ事情は衝撃そのものでした。 昔親戚の家がボットン便所ですごく嫌だった記憶があるけれど、その比じゃない。 トイレに行こうとして犯罪に巻き込まれることなど、どうにかならないものかと思わされてしまった。 経済大国インドのイメージが強かっただけに、その他の部分を知れてよかっ...
インドのトイレ事情は衝撃そのものでした。 昔親戚の家がボットン便所ですごく嫌だった記憶があるけれど、その比じゃない。 トイレに行こうとして犯罪に巻き込まれることなど、どうにかならないものかと思わされてしまった。 経済大国インドのイメージが強かっただけに、その他の部分を知れてよかった。
Posted by