内容（「BOOK」データベースより） 日本橋木原店にある一膳飯屋塩梅屋は、冬の昼賄い、「車海老や魚の団子汁」で大にぎわい。そんなある日、差出人の名がない文が主の季蔵宛に届けられた。「いちご鯨汁、冬まつたけなど四品の料理を一日一品、田の神に届けよ。さもなくば、おまえの父の命は無い」―季蔵は、家族と愛する瑠璃と塩梅屋を守るために、目に見えぬ敵に戦いを挑む!驚愕のラストが待っています。二四〇万部突破の大ベストセラーシリーズ三十八巻、新たなるステージへ。 令和4年7月7日～10日

差出人のない手紙、それも変わった料理の品を田の神へ奉れと、、、、これをたがえると、父親の命は無いものと思え！と書かれた怪文書ならぬ脅迫状が、塩梅屋の季蔵に届けられる。 目に見えない相手なのに、威圧的である。 そして季蔵そっくりな人物が、・・・・ その人物は、栄次郎と言い、モモンジの事も、西洋の料理も知っており、調理も出来る武士である。 最初の方は、料理の話ばかりに凝り固まっているように思われていたのだが、、、、 万年青会という名目で、集まった元老中などの武士が毒死し、僧侶たちは、軽症であった事件が、勃発するにつけ、段々と、面白くなっていく。 しかし、奉行の烏谷が、石見銀山の毒で、三途の川を渡ってしまうのか？と、残念に思いながらも、季蔵宛の手紙を読むたびに、死を直観する前に、ここまで、内容を把握出来ていたのか？と、、、、思っていたが、通夜迄する所で、亡くなったのは本当なのだ！と、思えた。 しかし、そうそう、奉行を死にやるわけがない。 最後まで、なかなか、生き返らなかったが、棺桶帰り奉行として、またもや、世間をあっと、驚かせた。 最後に行く方が、話の内容が濃いい。 嘉助のお菓子作りにも、そして、飴細工職人であった番頭の峰吉へ対する、主である嘉助の思いが、又良い。 そして、今まで、峰吉の事を邪険に思っていた、嘉月屋の職人達も、その誤解も解け、峰吉の腕の素晴らしさが、ここで披露される。 季蔵もそのお菓子の素晴らしさを一人占めのようにせずに、嘉月屋の店ヘと運ばすのである。 最後は、やはり、父と子の繋がり。 毒を盛られた季蔵の父の贈り物に、そして手跡に、心が、温かくなる。 たった、一言の文字なのだが、深い意味を持つことに・・・・ 最後の方が、濃縮していて読みがいが、あった本である。

今回は季蔵の店に珍しい料理を謎かけのように指定してしてきて、届けろ、と。美味くなければ季蔵の父をどうにかするぞという類ので脅しから。 しかも指定してくる料理の材料は珍しいものであるため、父のためにも奔走する季蔵。 堀田家は、季之助出奔してるからさぞかし窮地にと思われましたが、案の定。多分季蔵の方が儲かってる。おまけに隠居した父はどう見ても認知症。家族は疲弊。そらそうだろう。 隠れものとして狙っているのかどうかすらわからないまま、お奉行の命まで狙われることに。 展開としては…盗人に加え第三のそっくりさんの出現や、変装が得意だという盗人が夫に化けても妻であるおき玖が気づかないとかありえますかね。うん、まあ、瑠璃さんの能力からして既にありえないことになってるのでよしとしましょう。 氷室云々を読むたびに冷蔵庫様様だなと思った次第でした。