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シメール 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2019/01/09 |
JAN | 9784309416595 |
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シメール
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シメール
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商品レビュー
4.1
14件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
登場人物全員が大切な人のために尽くしていたが、その裏で犠牲が生まれていた。 ゴシックサスペンスは馴染みがなかったので、表紙からは内容を想像できなかった。読み終えてやっと意味がわかった気がする。 ラストの展開が衝撃的だった。
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シメール…幻想 最初の数ページで「あ、好きな本」と思ったのだけど間違っていなかった。 満開の桜の下に精霊がいた。 片桐と翔、2人の視点から交互に進む物語。 友人の息子である翔。 父の友人である片桐。 2000年に刊行された物語で人々がまだそれについて今ほどナーバスではなかった...
シメール…幻想 最初の数ページで「あ、好きな本」と思ったのだけど間違っていなかった。 満開の桜の下に精霊がいた。 片桐と翔、2人の視点から交互に進む物語。 友人の息子である翔。 父の友人である片桐。 2000年に刊行された物語で人々がまだそれについて今ほどナーバスではなかったのだろうと思うのだけれど、人によっては嫌悪する内容であることは否めない。 それでも私には美し過ぎる悲劇。 火事によって、家と祖母と双子の片割れを失った僕と、兄を愛してやまない母と、社会性に乏しい父。 母にとって不平不満だらけの引越し先のアパートでさえ立ち退きを言い渡されて途方にくれる僕たちの前に現れたのは、大学教授であり画家であり著名人として活躍する社会的成功者である片桐さんだった。 片桐さんもまた、事故により奥さんを失ったばかりだという。 片桐の幻想。 英子の思惑。木原の絶望。翔の希望。 それぞれの思い込みや勘違いで運命に弄ばれ墜落してゆくひとつの家族の物語。 『詩人のミューズの結婚』 詩人は美しいミューズに優しく抱かれ飛翔するけれど逆さに飾ればそれは墜落。 出会い、戸惑い、希望とただ美しく進む…はずもないと思っていたらやはり…ちゃんと辻褄の合った幕引きをしてくれる。流石です。 そして一行目に戻る。 全てはシメールが見せた悲劇。 今年の18冊目
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服部まゆみさんと言えば…憂鬱で含みのある雰囲気から、ゴシック的モチーフを緻密に、絵画のように組み立てる筆致で、『この闇と光』を初めて読んだ時から、読書に疎かった私を「没入」させてくれた、思い入れの深い作家さんになります。 本作の雰囲気は、いみじくも作中に書かれた通り…『ヴェニスに...
服部まゆみさんと言えば…憂鬱で含みのある雰囲気から、ゴシック的モチーフを緻密に、絵画のように組み立てる筆致で、『この闇と光』を初めて読んだ時から、読書に疎かった私を「没入」させてくれた、思い入れの深い作家さんになります。 本作の雰囲気は、いみじくも作中に書かれた通り…『ヴェニスに死す』『ハムレット』『ロリータ』…といった作品群を彷彿とさせるものがあります。画壇の若き秀才、片桐哲哉が、美少年木原聖(翔)の絶対の美を求めんがために生まれてしまった悲劇が、その流麗な筆致により息付く間もなく次々と展開していきます。ラストのぶつ切り感は否めませんが、それでも見事な悲劇であること! シメールというタイトルの意味から、ゲームの構想や様々なシーンに張り巡らされた伏線まで…丁寧でそして勢いがある…服部まゆみさんでなければこうはいきません…。 さて、まとまらぬ感想はとりあえずこのくらいにして…もう一度最後の節を読みます……うーん、この哀しい勢いと虚しさ! そうそう忘れることはないでしょうね…
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