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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2018/11/22 |
JAN | 9784041073865 |
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犯罪小説集
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犯罪小説集
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商品レビュー
3.5
83件のお客様レビュー
いずれも実際に起きた事件を題材とした短編5編。どの作品もラストに曖昧さを残すが現実と創作の差異を読んで想像する。 誰しも犯罪者となる隙間が見える。 「青田のY字路」 北関東連続幼女誘拐殺人事が題材か。 そのうちの一件「殺人犯はそこにいる」で取り上げられた冤罪事件“足利事件”を意...
いずれも実際に起きた事件を題材とした短編5編。どの作品もラストに曖昧さを残すが現実と創作の差異を読んで想像する。 誰しも犯罪者となる隙間が見える。 「青田のY字路」 北関東連続幼女誘拐殺人事が題材か。 そのうちの一件「殺人犯はそこにいる」で取り上げられた冤罪事件“足利事件”を意識したかな。 それだけでなく類似犯罪も取材の上かと思う。 少女達の誘拐殺人は許せるものではないが、 犯人であろうと地域住民から追い詰められる男の行先。数々の状況や生い立ちそのものへの不信感。 「曼珠姫午睡」 弁護士の妻英里子の中学の同級生が殺人犯で捕まる。内縁の夫の保険金殺人。目立たなかった少女の中学卒業後の変貌。中学のちょっとした関わりからか、彼女は自分の店名に中学の思い出を源氏名に英里子と名乗っていた。 犯罪とは無縁の英里子がふと踏み外す日常。 後妻業などかな。 「百家楽餓鬼」 バカラ、ギャンブルに堕ちていく御曹司。 今、タイムリーな話題。記憶に残る上場企業創始一族の社長がカジノで多額の借財を重ねた事件。 寝食を忘れて没頭していく様子、本人はすでに思考できない状態が背筋が凍る。 「万屋善次郎」 62歳善次郎が限界集落で5人の高齢者を殺人放火。善良な男が、集落で孤立、高齢者たちからの軋轢で追い込まれていく。 田舎暮らしでの孤立は過酷。余所者、上下関係と理不尽な掟もある。 「白球白蛇伝」 家族の希望を背負いプロ野球選手となった青年。貧しい家庭だったが、家族は才能ある青年に協力を惜しまない。 華やかな活躍は短かったが、一度経験した贅沢を引退した後も続けていく。そこには破滅しかない。
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娘の家族から電話があり、夕方になるのに子供が帰ってこないという。村の人達と探しに行くが見つからず、用水路に沈んだランドセルだけが残されていた。それから数年、バッタ物売りのフィリピン人女性の養子の息子が怪しいという噂が絶えず、ある日別の子供が行方不明になった際、フィリピン人の親子の...
娘の家族から電話があり、夕方になるのに子供が帰ってこないという。村の人達と探しに行くが見つからず、用水路に沈んだランドセルだけが残されていた。それから数年、バッタ物売りのフィリピン人女性の養子の息子が怪しいという噂が絶えず、ある日別の子供が行方不明になった際、フィリピン人の親子の家に押し入るが…。 誘拐、刺殺、撲殺、背任などの犯罪に関わる短編集。しかし、そこは吉田修一である。ミステリ的な謎解きよりも、それぞれの人の生活や心象を描くことがメインである。 中学までのいけ好かなかった同級生が、若い男を使って保険金をかけた老人を殺させる。その犯罪自体にフォーカスが当たるのは一瞬で、同級生ゆう子の中学の頃、20代の頃、結婚していた頃などの話を伝聞で積み上げていくという、ありそうで以外にない展開など、独特の世界観の構築が面白い。 ただ、誰かの視点に収まるまであちらこちらに視点が動いていったり、犯行に焦点を当てすぎないのが逆に文章の核を曖昧にしたりと、読み始めと読み終わりがわかりにくいというのも事実だ。 それぞれの話は実際にあった事件を下敷きにしてお話を広げた『横道世之介』スタイルであるらしく、リアリティが魅力。村八分の恨みから村人を襲うのは、いくつか元ネタを思いつくがどれなのか、いずれにしろもとの事件が強烈過ぎて、あらたに構築しきれていない部分があったのではないか。 面白いんだけど、あんまり人におすすめするって本でもなかったな。
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5つの短編。 だからタイトルに小説集が付くのかな。 どれもスッキリした終わりかたでは無かったです。 他の話とリンクしてもいないので、本当に短編集です。 個人的には一話のモヤモヤを最後まで読んだらスッキリするのかもと思って期待して最後まで読んだけど、そんな技も無くてがっかり。 犯罪...
5つの短編。 だからタイトルに小説集が付くのかな。 どれもスッキリした終わりかたでは無かったです。 他の話とリンクしてもいないので、本当に短編集です。 個人的には一話のモヤモヤを最後まで読んだらスッキリするのかもと思って期待して最後まで読んだけど、そんな技も無くてがっかり。 犯罪者側の目線で心理的に書かれていたら、もっと面白いと思えたのかもですが、ほとんどが第三者目線で、多分こうんじゃないか?みたいな書き方で、ワイドショーを観た人達や事件が起こった近隣住民の話を聞いてる感じで物語に深みが感じられなかった。
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