モンテレッジォという地名を知る人は少ないだろう。まず、Googleマップで場所を確認することから読書がスタートした。表紙の写真を見るとわかるように、深い山の中にあるトスカーナ州の小さな町。ポツンと…の捜索隊が今にも来そうである。 ヴェネツィアの古書店からモンテレッジォの本の行商人の歴史、古代ローマや中世から現代の北部イタリアの書店までページを捲るたびに筆者とともに読者も旅をするよう。一つの出来事に関する「ドア」を開けると次へ誘うドアが待っているような感覚になる。本を書くことを生業とする筆者は必然的にこの町へ呼ばれたのではないかと思う。 文庫本もありますが、私は単行本を購入しました。文中に多くの写真が使われているためです。巻末にQRコードがあり、モンテレッジォの五月の歌の動画を見て余韻に浸っています。

☆スラスラ読める　☆ワクワク系 イタリアの小さな村の商人たちが始め研ぎ石を運んで歩いて下町まで売りに行き、帰りに本を詰めて帰ってくる。本は知恵をくれるもので、人生を豊かにするものだからだそうだ。私もその意見にとても共感する。 本から始まるイタリアの壮大な人生と人間関係がとても心が温まる素敵な出会いだった。「こんな心に余裕のある豊かな人生を歩みたいなぁ〜」と思う素敵な本だ。

ヴェネツィアに住む著者は、信頼する古書店から、祖先は古本を売り歩いていたという話をきき、すぐに行動を起こす。北イタリアの山間部の村の名前を頼りに、ネット検索した電話番号に問い合わせて、村を訪れる。 なぜ、この村が本の行商の拠点になったのか。歴史をもとに、紐解いていく、、というお話だと思ったのですが、史実と想像の境目が分かりにくかったです。私の読解力が不足しているのですが。 ジャーナリストの方が書かれた「ノンフィクション」と思って読み始めたのですが、史実と想像を結ぶ肝心な部分が曖昧になっていて、この本の読み方が分からなくてなってしまいました。 モンテレッジォや北イタリアの文化はとても興味深かったので、読んで良かったです。