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お祈りメール来た、日本死ね 「日本型新卒一括採用」を考える 文春新書1105

海老原嗣生(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2016/11/01
JAN 9784166611058

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商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2023/11/04

大学生の就職活動のことを「就活」と呼ぶようになったのは随分以前のことだと思う。興味のある会社の就職用サイトがオープンしたタイミングでエントリーシートを提出するところから就活は始まる(ただ、私が知っている「就活」はコロナ前のタイミングでのものなので、それから何かやり方が変わっている...

大学生の就職活動のことを「就活」と呼ぶようになったのは随分以前のことだと思う。興味のある会社の就職用サイトがオープンしたタイミングでエントリーシートを提出するところから就活は始まる(ただ、私が知っている「就活」はコロナ前のタイミングでのものなので、それから何かやり方が変わっているかもしれない)。選考が進み、面接等が行われた後、合否連絡が企業から学生宛に送られる。その中の不採用通知のことを、「お祈りメール」と呼ぶ。不採用のことを「ご縁がなかった」と表現し、末尾に「今後の発展をお祈り申し上げます」と書く。このような紋切り型のメールのことを揶揄して「お祈りメール」と呼ぶのだ。 本書の題名は、日本型の新卒一括採用の功罪を論じるようなものであるが、実際には、日本と欧米(特にフランスとよく比べている)の雇用システム全体の違いについて論じている。 日本の雇用システムの最も大きな特徴の一つが、職務を特定しないまま採用する「新卒一括採用」であるが、それは例えば「学生にとって大きな負担」だとか、あるいは、「学業スケジュールを邪魔している」等の批判を受けることがある。また、最近では新卒採用のみではなく、企業の中で主にジェネラリストとして育成・活用されていく日本の雇用システム全体が、職務を特定して採用・育成・活用していく欧米型の雇用システムに対して劣っており、それが、日本の長期的な経済停滞の主因だ等と主張する人まで登場している。 それに対しての本書のスタンスは、「雇用システムは各国ごとにユニークな側面がある。ただ、どの国の仕組みも一長一短があり、万能なものなどない」というものである。例えば欧米型の雇用システム(本書では上記の通り、特にフランスの制度について詳しい)は下記の特徴を持つ。それは、職務ごとに採用・活用が行われる、その前提としての職業訓練の仕組みが充実している社会である。 ①職業訓練などの公的インフラが必要となる ②市場ニーズに合うように訓練される人数を調整しなければならない。そのため、幼少期より、学業成果によって、就くべき仕事へと半ば強制的な振り分けが行われる ③職務別の契約のため、すぐ隣の仕事にも移りづらく、キャリア形成に必要な職務の幅が保てない ④ホワイトカラーの職務については学校での再現訓練が難しいので、企業実習を長期に行い補完する必要がある。そのため、学業阻害が起こりやすく、また、就業先企業でのブラック労働が起こりがちである ⑤職務が限定されるため、担当外の上位職務を切り出して少しずつ経験することができない。そのため、上位職務者と下位職務者が固定化され、それがそのまま社会的な階層となってしまう ⑥空席ができた職務毎に採用するので、新卒者は簡便なエントリーレベルの職務に空きが出たときしか雇われない。そのため、就業機会が減り、若年失業率が高まる 「雇用システムは各国ごとにユニークな側面がある。ただ、どの国の仕組みも一長一短があり、万能なものなどない」という本書のスタンスに私は賛成であるが、それに加えてコメントしておきたいことがいくつかある。 ■特定の国の雇用システムは、「雇用の仕組み」だけから成立しているわけではない。それは、例えば、一国の教育システムと密接な関連を持つし、税制や社会保障の仕組みとも補完的な関連を持つ。すなわち、それらは、大きな意味での「社会システム」そのものであり、「雇用システム」だけを取り出して何かを論じることは出来ないはずだ。それは本書の中でも、「それぞれの国の社会構造が異なる中で、他国の事例を日本にそのまま接ぎ木するという話は現実性がない」と論じられており、その通りだと思う ■最近、「日本の雇用システムも、欧米のような"ジョブ型"を目指すべきである」との議論が盛んに行われている。ばかりではなく、国の政策提言書、例えば、2023年6月に閣議決定された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版」の中で、「労働市場改革を実行することを通じた構造的賃上げを実現」することが謳われている。ただ、大きく振りかぶった割にはその内容は、「リスキリング」「日本型職務給導入」といった、欧米的なジョブ型雇用システムを目指すことが論じられている。それに対しては、既に上記しているが、「どこの国の雇用システムも一長一短ある。日本と欧米のシステムの全体像を論じたうえで改革の方向を定めるべき」「雇用システムは、社会システムとして捉えるべきものであり、ある特定の制度のみを接ぎ木的に導入しても何の意味もない」と私は思う。

Posted by ブクログ

2023/07/13
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※このレビューにはネタバレを含みます

基礎能力と将来性、肌合いでの採用になっている 肌合い重視のため、新卒未経験を取りたがる 成績重視はできない。GPAがバラバラ。 インターンシップの目的 社会人生活を知る、会社仕事内容のカタログ、職務のミスマッチ削減、風土のミスマッチ削減、職業訓練。 日本型雇用慣行 年功序列、企業内組合、終身雇用、メンバーシップ型 日本型だから、取締役が一人抜けても、新卒を一人採用すればよい。配置転換が自由、昇格がある。社内のモチベーションを保ちやすい。 OJTで育てる=なれたら難しい仕事をさせる。欧米ではポストの変更は難しい。 仕事を決めていないから、無くなっても解雇はできない。無限定社員の雇用を守るため、残業と賞与がある。 日本型雇用の改善点 卒業後に就職を考える。大学時代に交互教育でキャリアを考える。時期にとらわれない採用。職務別の雇用形態。 職務別と職種別採用は違う。 日本では経理事務は仕事の入り口、欧米では経理事務についたら一生事務。誰でもエリートを目指せる。非正規にしわ寄せ。フランスでは、早いうちにエリートとそうでないものに分けられる。 日本型雇用は使い勝手がいい。 日本の同友会インターンシップは受け入れ人数が少なすぎる。社員総数1万人に対して70名。本気でない証拠。 採用直結にすると、一括採用が一括インターンシップに代わるだけ。 日本では採用基準が、基礎能力と人間性だけ。だから採用時期はいくらでも早められる。学業の達成との連関性はない。 職種別採用にすると、大学でそこまで教えられるか、の問題になる。 日本型は、誰でもが出世できる幻想がある。だから長時間労働になりやすい。しかし入り口で差別することに耐えられるか。 高卒求人は1~2割に減少。大学教育のジレンマ。 学費が私立理系100万、私立文系70万、国公立50万とどこでも同じ。 欧米は、人生の早めに答えを出させる=エリートになれるか否か。日本社会は階段を上がることが、雇用側も働く側も前提。

Posted by ブクログ

2022/08/28

これもブログで見かけて手に取った本。 世間でよく言われることに対して、日本のこれまでの採用や人事の歴史から振り返り、欧米の実際を取り上げながら、丁寧に解説している。 よく表面的に言われるようなことではなく、きちんと丁寧に議論をしていて、改めて勉強になった。 大勢のジョブ型採用...

これもブログで見かけて手に取った本。 世間でよく言われることに対して、日本のこれまでの採用や人事の歴史から振り返り、欧米の実際を取り上げながら、丁寧に解説している。 よく表面的に言われるようなことではなく、きちんと丁寧に議論をしていて、改めて勉強になった。 大勢のジョブ型採用と言うのは、キャリアアップというのがそのままではないと言うことや、それより以前に手に職をつけておく必要があると言うこと、は既に知っていた。 この本で初めて知ったのは、超エリートの早期確保と、脳エリートの宿を別西様(今まで私が知っていた欧米のジョブ型産業)と言うこと。 日本のやり方も日本のやり方で良いことがかなりある、と言う事は言われているけれども、実際にはあまりにもランダムすぎるもの、というのが今の時代にはそぐわないのだろう。入社してしばらくしないとキャリアを描くことが難しい。 ジョブ型ジョブ型と言うけれども、実際の落としどころとしては、ある程度のディビジョンを絞ってあげて、その後は本人の希望とともに社内異動を試みると言うあたりではないだろうか。 ここ数年の流れで言うと、転職事情、といったところもこの人に解説してほしいと思った。実際のところ、新卒よりも転職市場の方が大きいのだから。

Posted by ブクログ

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