珍しきが花。新しいものを取り入れていく、新しいものこそおもしろい。 初心忘るべからず。人生にはいくつも初心があること。老いてこそ、基本に忠実に、規範から自由になることができる。 離見の知。目は前を見て、心は後ろに置く。客観的に自分を見ること。 秘すれば花。勝負の波をつかむため、常に準備すること。自分を模倣しないこと。自分を壊していく勇気。乗り越えていく期待を持つこと。自己の更新を続けること。

世阿弥かっこいい。晩年の父親の姿を観て「これぞ」と評せる親子、あるいは師弟の関係もかっこいい。 著者の能への熱量も凄い。読んだら一回能を見に行ってみるか、となる。NHKオンデマンドには放送回がアップされてなさそうでした。残念。 ところで風姿花伝は世に出ましたが、世界にはまだ世に出ていない『先祖伝来の書物』みたいなのが脈々と受け継がれていたりするのでしょうか。ロマン。

?コンテンツのライト化 世阿弥は「能」を大成した。それまでは文学作品は文字で読むしかなかった。しかし能というフォーマットを開発することで、文字が読めなくても想像力が欠如していても作品を楽しめる社会を作った。例えば源氏物語の一部を切り出して能の舞台で上演するなど。これは現代のTikTok映画みたいな1分で映画のサマリーを共有するのがバズってたりするものの古代版。コンテンツはリッチになり消費コストは下がっていくというのはこの時代からスタートしていた。 ?めづらしきは面白い 「花」は季節の移り変わりによって見られなくなることでめづらしきものとなり、人々は見るのを楽しむ。めづらしいというのは面白き心であり、花と面白きとめづらしきは同じである。毎回新しいコンテンツを出すことで観衆に面白いと感じてもらえる。 ?秘する花を知る事。秘すれば花なり。 つい多くの人に見てもらいたくて公開範囲を最大にしてしまうが、コンテンツを観衆を絞ることでそれ自体が価値となる。コンテンツをデリバリーする際に重要な点。 ?よき劫の住して、悪き劫になる所を用心すべし。 色んな経験の中で自分なりの勝ちパターンを見つけることがあるが、勝ちパターンに固執しすぎると気づかないうちに負けてしまうことがある。