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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2014/10/01 |
JAN | 9784167901998 |
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髪結い伊三次捕物余話 月は誰のもの
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髪結い伊三次捕物余話 月は誰のもの
¥220
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商品レビュー
4.1
18件のお客様レビュー
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宇江佐真理「月は誰のもの」、文庫書下ろし、2014.10発行。髪結い伊三次捕物余話、刊行日からいくと№14になりますが。特別編のような気も。火事で家が焼失し、家族が離ればなれになって、新しい家で家族が一緒に住むまでの10年間の話。長女お吉の誕生、実の父親・母親の話、本所無頼派と八丁堀純情派の話、伊三次がおでん屋の女将といい仲になりそうになった話など。
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とうとう本当にこれで最後です。 最初で最後の長編が描いているのは、シリーズ中で飛ばされた10年の出来事。 家事で焼け出され、すべてを失ったことから伊与太は何を見ても「これは誰のもの?」と聞くようになった。 自分は何も持っていないことを確認するかのように。 そんな伊与太が「月は誰のもの?」と聞いた相手は…。 火事の後妊娠に気づき、出産までの間今まで以上にお座敷仕事をすることにしたお文。 そこで知り合った老人が、実の父親だと知りながら、父親の家族を思い知らぬふりをするお文。 そんなお文の気持を受け入れる父だが、伊与太にはこっそり「伊与太のお爺ちゃんは、このわしだ」と言っていた。 そして、お文の娘の名付け親になってくれた。 お吉…お文がお座敷に呼ばれる時の名前、文吉からつけてくれたのだろう。 決して出しゃばらず、蹴れどしっかりと娘を見守ってくれる父。 お文にとって、何より幸せなことだったろう。 龍之進が仕事終わりにふと見かけたのは、本所無頼派の首領・薬師寺次郎衛。 家を勘当され町人になった次郎衛は、駄菓子屋の親仁になっていた。 共にあれから所帯を持ち大人になった二人は、改めて友人になる。 だからか。 短篇の方では唐突な感のあった、龍之進の手下を次郎衛にという話は、ここから繋がるのだった。 この長篇を読んで、作者が細かなところまでしっかりシリーズの構成を考えていたことがわかる。 この作品にすら入りきらなかったエピソードはいくらでもあるのだろう。 小さな伊与太の可愛らしいエピソードをもっと読みたかった。 龍之進の、茜の、伊与太の、お吉のその後も読みたかった。 本当に寂しい。
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2019/2/5 すっ飛ばされて気になっていた年月を回想する形。 読んでる間は夢中だから思わないけど、章を読み終えるたびに思うのは作者が死を宣告されていて、おそらくもうかなり目前に迫ってると思われること。 だから感謝して生きようとか言われると何とも言えない気持ちになっちゃうのよね。 身につまされるけど現実にも戻ってしまう。 龍之進と本所無頼派の次郎衛の邂逅はとびきり素敵だった。 近頃影の薄い不破様の活躍も見られてよかった。
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