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昭和維新試論 講談社学術文庫2193

橋川文三【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2013/09/12
JAN 9784062921930

昭和維新試論

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商品レビュー

4.8

6件のお客様レビュー

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2021/06/07

著者が途中で亡くなったことで、未完となっているため残念ではあるが、面白い。 渥美勝、石川啄木、平沼騏一郎、北一輝などなど、様々な人物の思想を丹念な一次史料の読解から、近代日本における国家意識がどのように展開したのかを論述する展開は素晴らしい。 単に右翼、左翼という風に思想が分かれ...

著者が途中で亡くなったことで、未完となっているため残念ではあるが、面白い。 渥美勝、石川啄木、平沼騏一郎、北一輝などなど、様々な人物の思想を丹念な一次史料の読解から、近代日本における国家意識がどのように展開したのかを論述する展開は素晴らしい。 単に右翼、左翼という風に思想が分かれてきたのではなく、政治過程や社会情勢に影響されて思想が離合集散し、戦前の日本政治思想が展開されていくことが分かる。 難易度としてはある程度近代史に詳しいことは求められるので初心者向けではないのでご注意を。

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2020/02/24

渥美勝についての考察 朝日平吾という男の考え 平沼騏一郎の思想 “新”官僚の考え方 これだけバラバラにも一見見える事象の根底を貫く社会背景を分析し、 あまりに混迷としていて学校の授業では半ば唐突ささえも感じる二・二六事件前後の思想史を1つの流れとして提示する試論。 彼らを貫く...

渥美勝についての考察 朝日平吾という男の考え 平沼騏一郎の思想 “新”官僚の考え方 これだけバラバラにも一見見える事象の根底を貫く社会背景を分析し、 あまりに混迷としていて学校の授業では半ば唐突ささえも感じる二・二六事件前後の思想史を1つの流れとして提示する試論。 彼らを貫く危機意識と悲壮感に圧倒される 北一輝は何がしたかったのか?皇道派青年の思想とのズレはなぜ? これを問題意識に読み始めたが、全ての点が線でつながった。 画期的な試論であることは間違いない。

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2015/06/08

[転回の夢の跡]第一次世界大戦を経たのちの精神的荒廃から、当時多くの日本人の心をとらえた「昭和維新」という思想。人それぞれに思い浮かべたものが異なるこのおぼろげな概念を、代表的な思想家の考えを基にしつつ検証を進めた作品です。著者は、本書の執筆中にお亡くなりになられた日本の政治思想...

[転回の夢の跡]第一次世界大戦を経たのちの精神的荒廃から、当時多くの日本人の心をとらえた「昭和維新」という思想。人それぞれに思い浮かべたものが異なるこのおぼろげな概念を、代表的な思想家の考えを基にしつつ検証を進めた作品です。著者は、本書の執筆中にお亡くなりになられた日本の政治思想史の研究者、橋川文三。 20世紀初頭からその前半にかける思想の一断片が、一次資料等を用いながら記されており、当時の人々の考え方が那辺にあったのかがおぼろげながらつかめるのではないかと思います。「昭和維新」という考え方そのものが一つの極めて明快な思想を語っているわけではないためか、著者の筆がときに揺れ動く感があるのですが、その揺れも含めた昭和初期の思想の「つかみにくい感じ」を体験できるかと思います。 本書を通じて伝わってくる大正から昭和初期にかけての思想を貫く特徴はなんと言ってもその「悲壮感」。危機感というよりは、その危機を目前としてなす術がなく立ちすくんでいるというように受け止められるほどの絶望にも似た思想家たちの考えが、今から振り返ってもその時代の思想がなんとも「暗さ」に満ち溢れたものにしているのかもしれないなと考えてしまいました。 〜北の天皇論は理論的にはきわめてラジカルな「天皇機関説」の側面をそなえていたのに対し、青年将校一般の天皇論は、北のその機関説的契機を抜きにして、心情的な天皇帰一を空想したというちがいである。〜 上記抜粋のように北一輝の箇所は読み応えが特にあります☆5つ

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