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小説に書けなかった自伝
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小説に書けなかった自伝
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商品レビュー
4
12件のお客様レビュー
新田作品は、雑誌で映画の紹介をしていたのを見て「劒岳〜点の記」を手に取ったのが初めてです。それから数冊読んで、この本に至りました。 新田氏の文学の歴史が詰まったような作品であって、氏の人柄が垣間見えるものだと感じます。 処女作からまた作品を読み返してみたら、最初に読んだ時と違う情...
新田作品は、雑誌で映画の紹介をしていたのを見て「劒岳〜点の記」を手に取ったのが初めてです。それから数冊読んで、この本に至りました。 新田氏の文学の歴史が詰まったような作品であって、氏の人柄が垣間見えるものだと感じます。 処女作からまた作品を読み返してみたら、最初に読んだ時と違う情景が浮かぶかもしれません。 特に退職前後の話が印象に残りました。
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・悪い点は誰かが指摘するから、努めて良い点を指摘する方に回る(八木義徳) ・小説屋であったことは職場でもみんな知っていた。役所では言動を慎み、小説のことは噯気にも出さないようにする。仕事も人一倍熱心に勤めた。人の目は厳しい。麻雀で夜更かししての翌日の会議で居眠りは許されても、復業での居眠りは許されない。11時までには寝る。
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新田次郎の作品は読んだことがないのだが、正社員として働きながら、やりたいことを成功させるためにはどうしたら良いか、何かヒントを得たくてこの本を読んだ。 感想としては、新田次郎の誠実性と体力に感服するばかりだった。 正社員としてのハードな勤務の後での小説家としての二足の草鞋をここま...
新田次郎の作品は読んだことがないのだが、正社員として働きながら、やりたいことを成功させるためにはどうしたら良いか、何かヒントを得たくてこの本を読んだ。 感想としては、新田次郎の誠実性と体力に感服するばかりだった。 正社員としてのハードな勤務の後での小説家としての二足の草鞋をここまで完璧にこなす人はいないんじゃないかと思ってしまう。 自分もこんな風にできるかといったらきっとそうはいかないだろう。 それでもやってやろうというパワーはかなり湧いてきた。 新田次郎のようにそれを成し遂げたひとがいるのだ、それも40にもなるといった年齢で。 年齢を重ねるごとに体力的にも世間的にも諦めなければならないことが増えていくといった風潮の中で、新田次郎の姿は英雄であり希望だ。 単にがむしゃらに小説を書いていたわけではない、徹底した取材や、投稿作家時代などには他の作品からの勉強をする姿勢など、その誠実性には本当に年齢を感じさせないし頭が下がる思いだった。 今度新田次郎の作品を読んでみようと思う。
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