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冬の灯台が語るとき ハヤカワ・ミステリ1856
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2012/02/10 |
JAN | 9784150018566 |
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冬の灯台が語るとき
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商品レビュー
4
29件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
秋から始まり、季節は冬へ。暗く寂しいイメージそのままに、一つの家族を悲劇が襲う。一見ただの事故にしか思えない悲劇はどうやら殺人だったらしい。けれど、事件の謎を追うわけではなく、人間関係や自然の厳しさ、過去の悲劇を辿っていくのが、一連の作品の特徴に思える。一作目から読み始めると登場人物達を深掘りすることが出来るが、まぁどこから読んでも概ね面白く読めそうな気がする。ミステリーや謎解きを期待するとちょっと物足りなさを感じるかもしれない。死後の世界、幽霊は存在するのか。それを証明するのは不可能だ。けれど、確かに感じる出来事がこの世に存在しているのもまた、事実だ。今回の犯人が、逮捕されるのかどうかはまだこの時点では分からないが、少なくとも殺されただろう被害者は真実を知っている。しかし、突然喪った妻が愛しいのは分かるのだが、ブリザード吹き荒れる中、子供達だけを家の中に残しておくのは、流石に頂けない。今回はたまたま子供達に何も無かったけれど、もう少し、生きている子供達に目を向けてあげて下さい、と思ってしまった。
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これはミステリなのか?と思うほど、推理は遅々として進まない。主人公の心の不安定さがオカルト的なものにつながって、不思議な雰囲気を出している。屋敷にまつわる歴史も加わって、全体として暗いトーン。終盤、一気に事が進むので、その緊張感で読むのが止まらなかった。
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スウェーデン エーランド島ミステリー四部作、昨年10月「秋」に続き第二弾「冬」を読みました。 「冬」は「彷徨う死者の気配」 舞台は「泥炭湿地」「凍る海」を背景に「うなぎ岬の二つの灯台と屋敷」で、今回も独特の情景を描いて、読み手を夢中にしてしまいます。 風と波と、海が凍る音、岩...
スウェーデン エーランド島ミステリー四部作、昨年10月「秋」に続き第二弾「冬」を読みました。 「冬」は「彷徨う死者の気配」 舞台は「泥炭湿地」「凍る海」を背景に「うなぎ岬の二つの灯台と屋敷」で、今回も独特の情景を描いて、読み手を夢中にしてしまいます。 風と波と、海が凍る音、岩間を抜ける風の音、建物の軋み、足音、壁の中の物音、誰かの囁き、読んでいて心がザワザワ……と、なんだかホラー映画のようですが、そこはあくまでミステリー。 心に抱える「冬の闇」 後ろめたさ、後悔、疑念、思い込み それは愛情とは裏腹に心に粘り着く。 様々な思惑が、やがて冬のブリザードの夜に向かって押し寄せていく。 読後に冷静になって考えるといくつもツッコミどころがあるものの、不思議な役割を持つイェルロフと凄まじいスウェーデンの冬が、そんなことを吹っ飛ばしてくれます。 終盤に灯台から出てきた○○○の油絵が見たい……。 次は「春」に「春」を読みます。
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