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社会部記者
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社会部記者
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島田一男の長篇ミステリ作品『社会部記者 日本推理作家協会賞受賞作全集 (6) 』を読みました。 辻真先の『アリスの国の殺人 日本推理作家協会賞受賞作全集 (42) 』に続き、日本推理作家協会賞受賞作全集の作品です。 -----story------------- 東京日報の片桐...
島田一男の長篇ミステリ作品『社会部記者 日本推理作家協会賞受賞作全集 (6) 』を読みました。 辻真先の『アリスの国の殺人 日本推理作家協会賞受賞作全集 (42) 』に続き、日本推理作家協会賞受賞作全集の作品です。 -----story------------- 東京日報の片桐デスクのもとに、出所後の報復を恐れて刑期延長をかさねていたヤクザから手紙が……。 ついに出所の日が来たというのだ。 遊軍の亀田記者や写真班の山口らと一緒に、かねてからの約束どおり、真夜中に迎えに行ったのだが……(午前零時の出獄)。 ----------------------- 事件記者シリーズの第1作で、1951年(昭和26年)に第4回日本推理作家協会賞を受賞した社会派ミステリの短篇集です。 ■午前零時の出獄 ■遊軍記者 ■新聞記者 ■風魔船 ■解説 山村正夫 東京日報の社会部記者たちが事件を取材して記事にしながら、警察を出し抜いて真相を探り当てるという展開… 満州日報の記者として15年の経歴を持った著者ならではの作風ですね、、、 テンポが良くて、スピーディな展開も魅力です… 昭和20年代が舞台なので、古さは感じますが、個人的には、そんなノスタルジックな雰囲気も好きなんですよね。 イチバン印象に残ったのは、刑務所から出所した芝山定次郎を護るため、ヤクザを相手に動き回る記者たちの熱い心を描いた『午前零時の出獄(別題:社会部記者)』かな… スリリングな展開と人情味あふれる結末が心地良い読後感を残す佳作ですね。 その他の作品も、 商業美術専門学校写真研究所が火事になり、焼け跡から焼死体として発見された学生の寒川真砂子の死因は? 火事に巻き込まれた焼死か他殺かを探る『遊軍記者』、 軽演劇団・奇面座が公演する匿名の台本化が描いた『狂人王国』を巡る舞台上での殺人事件と異常な動機が暴かれる結末が印象的な『新聞記者』、 東京日報が入っているビルの前を、長襦袢一枚の女の死体がフワフワと浮かんでくる… という、度肝を抜かれる死体発見シーンが忘れられない『風魔船』、 と、なかなか愉しめました… 事件当時の社会風景も巧く描写されているところも良かったなー 入手困難だと思うけど、他の事件記者シリーズの作品も読んでみたいですね。
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