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リハビリの夜
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リハビリの夜
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商品レビュー
3.9
40件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
官能という言葉が沢山出てくる。読んでるだけで、悶えてしまった。すごい。こんなに丁寧に身体と感覚について書かれている本、見たことない。 脳性麻痺当事者のエッセイだけど、健常者にはたどり着けそうもない感覚が書き連ねてあって……恥ずかしくなる。身体が動くって『身体と心理と脳の繋がり』を考えなくていいって事なのねと思ってしまった。 序章 リハビリキャンプ リハビリキャンプの様子や腹ばい競争に負けたことなどから『敗北の官能』について書いていくよということがさらっと書いてある。 第六章 隙間に「自由」が宿る 最後は排泄の話から人と繋がり、『人は時々間違うモノ』という逸脱規範を許す……緩みの時間も大切。 また、頼り過ぎて不安になるのも問題なので、『問題が起きたときに組み直す』という話が書かれていた。 『凍結』と『解放』を人は繰り返している。たしかに、固定化された関係性は心地いいけど息苦しくもなる。解放はその瞬間はホッとしても『新しく組み直す』のは手間だったりする。 でも、それを繰り返すしかないんだよな。 ラストは『衰え』について。 40代……身に染みる話過ぎる。30代もじわじわ来るけど、40超えると若さはないなと思う。肉体は衰える。でも、精神的には楽になってる感じ。不安がないわけではないけど、『どうにかなる』の開き直りの境地は年を取ればとるほど強くなる気がする。ただ、これ悪い時もあるので取り扱いは注意。 官能についてなので性の話も多かったけど、脳と身体と心理の繋がりが興味深かった。 健常者にはたどり着けない気がする。 本当に心地いいのは、ほどきつつ拾い合う関係……いいなと思う。読めて良かった本。
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医学書は初めて読んだが、驚くほど面白かった。脳性麻痺によって健常者と同じような動きをイメージはするものの、そこから対人と対モノとの対話によって身体的協応構造が作られていく。私には到底考えつかない。自分の体への深い洞察、そして遊びに溢れていた一冊だったと思う。 健常者と同じよう...
医学書は初めて読んだが、驚くほど面白かった。脳性麻痺によって健常者と同じような動きをイメージはするものの、そこから対人と対モノとの対話によって身体的協応構造が作られていく。私には到底考えつかない。自分の体への深い洞察、そして遊びに溢れていた一冊だったと思う。 健常者と同じように動けるようになるという運動はリハビリをする側からするとかなりきつい経験なんだな、ということが、この本から学べたことだ。そのことが実感を伴って心にすっと入ってきたのは、この筆者の表現力があってこそだと思う。 職業柄、脳性麻痺を患う人と関わることが多少あるので、彼らがその時にどんなことを感じて我々と接しているのかというのが少し分かった気がした。それだけでも、この本の価値というのは私にとってとても大きいものだと思う。とても面白かった。
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筆者が医者であり脳性まひの当事者である。したがって、自分のリハビリの体験、リハビリキャンプの体験、自分の生活まで理論も含めて非常に丁寧に記載しているので、知らなかったことが多い。 リハビリを中心に書いてあるので、障害を持っている学生にとっては役立つ。しかし、自分の大学生活がどう...
筆者が医者であり脳性まひの当事者である。したがって、自分のリハビリの体験、リハビリキャンプの体験、自分の生活まで理論も含めて非常に丁寧に記載しているので、知らなかったことが多い。 リハビリを中心に書いてあるので、障害を持っている学生にとっては役立つ。しかし、自分の大学生活がどうであったかについてはあまり書いていないので、障害を持った学生の大学での生活について直接役立つかどうかはわからない。
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