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モゴール族探検記
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モゴール族探検記
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商品レビュー
4.4
9件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
モゴール族。 聞きなじみのない民族名。 アフガニスタンのモンゴル族のことを、現地の呼び方に従ってモゴール族とよんでいるそうだ。 多民族が狭い地域で近接して暮らすということは、紛争のもとになる。 著者はなるたけ中立な立場で、争いごとには巻き込まれないようにとしていても、味方につけたい陣営に取り込まれそうになったり、敵と思われ冷淡に扱われたりと、中立を保つのは難しいらしい。 アフガニスタンではモゴール族は少数なので、彼らの住んでいる地域を探すのも難しかったが、モゴール語(アフガンなまりのモンゴル語)を話す人が、既にほとんどいなくなっていて、言葉の収集が本当に大変そうだった。 言葉は生きているとよく言うけれど、話す人がいなくなってしまえば、言葉は簡単に失われてしまうのだ。 かろうじて単語の意味は分かるけれど、文章は話せない人すら、ようやく探し当てたのだった。 言葉、大切にしないとな。 ”風景は目で見るだけのものではない。からだで感じるものだ。絵はがき写真がつまらないのは、一つには、それができないからだとおもう。” 風景も大切にしないとな。 著者たちはモゴール族内部の政治的対立に巻き込まれながらも、彼らの中で生活し、彼らの文化や宗教的儀式を記録してきた。 私が読んだ本は昭和31年発行の岩波新書で、定価は100円。 戦後割とすぐにこのような学術調査を行えたのかという驚きと、カバーが無くなっても図書館の本として貸出されているという事実に、戦いてしまった。
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またまた梅棹先生。50年ほど前に書かれた本。古本屋で見つけて買ってきました。いやあ、何冊読んでもおもしろい。その秘密はなんなんだろう。確かに、内容的にも、文章の書き方もとても分かりやすい。しかし、いまはずいぶん変わってしまったであろう国々の探検記を読んで何が楽しいんだろう。自分で...
またまた梅棹先生。50年ほど前に書かれた本。古本屋で見つけて買ってきました。いやあ、何冊読んでもおもしろい。その秘密はなんなんだろう。確かに、内容的にも、文章の書き方もとても分かりやすい。しかし、いまはずいぶん変わってしまったであろう国々の探検記を読んで何が楽しいんだろう。自分でも不思議だ。確かに、いまはどうなっているのかなあ、ということも知りたい気はする。しかし、50年前の、まだまだいろんな面で不便だった時期に、何も分からない、地図にも載っていないような場所へ、よくも行ったものだなあと、感心させられる。と同時に、そこに起こる予想外のドラマは、そんじょそこらの小説よりもよっぽどおもしろいのだ。自分ではとても行けそうにないところに連れて行ってもらえる、それが探検記・旅行記の魅力になっているのだろう。
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アフガニスタンの地にモンゴル民族と同根と見られる部族を訪問し、モゴール語を採集する記録です。失われつつある言語のモンゴル語との共通点を見つけた瞬間は感動的です。1950年代のアフガンは平和でのんびりした雰囲気できっと内戦が起こるまではそのような国だったのでしょう。地元のイスラム僧...
アフガニスタンの地にモンゴル民族と同根と見られる部族を訪問し、モゴール語を採集する記録です。失われつつある言語のモンゴル語との共通点を見つけた瞬間は感動的です。1950年代のアフガンは平和でのんびりした雰囲気できっと内戦が起こるまではそのような国だったのでしょう。地元のイスラム僧正(ムラ―)との「神を信じるか」との神学論争、また年齢に関するやりとり。(彼らは自分の生まれた年を知らないので、年齢を知らない。なぜ日本人は自分の年齢を知っているのか。「あなたがたは、年齢と言うものに、異常な関心を持っているに違いない」と驚かれるというくだりは思わず笑ってしまいました。
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