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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2009/04/09 |
JAN | 9784344412941 |
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吉原手引草
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商品レビュー
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116件のお客様レビュー
正体不明の主人公が、消えた花魁葛城の真実に迫る物語。主人公は誰なのか、葛城は一体何をしたのか…主人公が吉原で働く人々から話を聞く、という形で話は進行していきます。言葉遣いが昔のものなので、全く読めないというわけではないが難しさは感じました。また、専門用語的なものが多く、この時代に...
正体不明の主人公が、消えた花魁葛城の真実に迫る物語。主人公は誰なのか、葛城は一体何をしたのか…主人公が吉原で働く人々から話を聞く、という形で話は進行していきます。言葉遣いが昔のものなので、全く読めないというわけではないが難しさは感じました。また、専門用語的なものが多く、この時代についてもっと知っていたらより面白かっただろうなあ…と思いました。ただ、アウトラインさえつかめていれば、しっかり時代小説としてもミステリーとしても楽しめます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前にもこんな構成の本読んだんだけど思い出せない。登場人物がすべて読者=主人公に語り掛けてくるような感じで主人公のセリフをすべて対面の登場人物が 「え?あんたはそんな風ににみえないよ、だって?言ってくれるじゃねーか!」 みたいな感じでそれが自然な流れなので違和感がなくテンポよく読める。また、タイトルにも手引と書かれているように全く吉原を知らない人間がこの本を読めば通風を気取れるくらいに詳しくなれる。つい、ああ、ちょっと行ってくるかってなる。もちろん花魁相手にするような甲斐性はない笑 吉原に関する役職が順に登場し、その会話の流れから失踪した名うての花魁の失踪事件の核が見えてくる。またここにも時代小説特有の人情物語が漂い、やがてようやく主人公の正体も明らかになり失踪に隠れたこの物語の全体が見渡せる。ああ、角も武士の血とは....と唸らせる顛末に吉原花魁遊びをウフフと思っていたのを反省させられた笑
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松井今朝子による、第137回直木賞受賞作。 十年に一度、五丁目一と謳われた、吉原・舞鶴屋の花魁、葛城。 全盛を誇り、また身請けも間近だった葛城が、ある日、忽然と姿を消した。 いったい何が起きたのか。 物語は葛城を取り巻く幾人もの証言からなる。 引手茶屋の内儀、舞鶴屋の見世番、...
松井今朝子による、第137回直木賞受賞作。 十年に一度、五丁目一と謳われた、吉原・舞鶴屋の花魁、葛城。 全盛を誇り、また身請けも間近だった葛城が、ある日、忽然と姿を消した。 いったい何が起きたのか。 物語は葛城を取り巻く幾人もの証言からなる。 引手茶屋の内儀、舞鶴屋の見世番、番頭、番頭新造、葛城と枕を交わした男たち、遣手、舞鶴屋の主人、床廻し、幇間、女芸者、船頭、女衒、葛城を身請けするはずだった男、葛城の上得意。 彼らは葛城の思い出とともに、自らがなぜ廓にいて、どのような役割を果たしているのかも語る。耳慣れぬ仕事もあるが、無理なくその内実がわかる。同時に、異なる視点から映し出された廓が立体的に立ち上がるという巧みな構成である。 読み手は廓というある種の異世界の奥へと自然に誘われる。もちろん、葛城の謎の奥底へも。 葛城は不思議な花魁である。 廓に来たのは13、4のころで、花魁になるために仕込むには年を取り過ぎていた。そこから誰もが驚くような稼ぎ頭になった。 容貌は美しく、怜悧で床あしらいもうまい。頑固で子供のように負けず嫌いな一面も見せれば、相手の懐にすっと入り込み、心を捉えてしまう人たらしな面もある。 だが、それだけではない。葛城の心の奥には、底知れぬ「闇」がある。 その闇に、あるいは人は魅入られてしまうのかもしれない。 聞き手はさまざまな語り手の元を回る。次第に事件の全貌が見えてくる。 あれやこれやと聞き回っていた聞き手とは誰だったのか。 証言者が最後に見た葛城の表情に息をのむ。 消えた葛城の後ろ姿が、物語の余韻とともに鮮やかに脳裏に焼き付けられる。 *『木挽町のあだ討ち』を読んでいて思い出しました。 複数の人物が、ある人物について語る。その人物はある事件のかなめであり、謎を抱えている。多くの人々の証言が、その人物の人となりとともに、芝居小屋なり廓なりといった小さな社会を多面的に描き出す。さらには意表を突く背後の真相。・・・といった点で、構造としてはよく似た2作だと思います。 『吉原手引草』は昔読んでおもしろかった覚えはあったのですが、レビューを書いていませんでした。よい機会なので読み直してみました。
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