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花のようなひと
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花のようなひと
¥385
在庫なし
商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
短い文章の短編にとても美しい挿絵が添えられています。女性と花を関連づけて書かれていますが、何気ない日常から切り取られた一瞬の美しさにはっとします。短編「失恋」が一番好きかもしれません。時間を経て読み返せば、また違った感想になるでしょう。持っている喜びを感じる本です。
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【ホームルーム】 『憶えておいてください。あの花の、茎の曲がり具合、それがいまのみなさんです。良くも悪くもみなさんの姿です。立場上、文化祭の出し物は一日も早く決めてもらわないと困りますが、でも、あの花がいまの自分だということはできるだけ長く憶えておいてください。 では出欠をとりま...
【ホームルーム】 『憶えておいてください。あの花の、茎の曲がり具合、それがいまのみなさんです。良くも悪くもみなさんの姿です。立場上、文化祭の出し物は一日も早く決めてもらわないと困りますが、でも、あの花がいまの自分だということはできるだけ長く憶えておいてください。 では出欠をとります。』 【未来の香り】 『でも昨日のは君の勘違いです。君が買い物してるあいだそばに立って、僕はずっと君のことを考えていた。ねえ、と話しかけられたとき、返事ができなかったのは、あれは未来の君のせいです。』 『その証拠に、と彼は最後に書いていた。僕は昨日の花の香りをいま鞄に入れて持っています。それを君にあげます。未来の君のために買ってきた、スズランの香りの香水です。』 【留守電】 『思い出しているうちに、無性に話したくなったの、ひさしぶりに。 ただ、それだけなんだけど、この電話、あなたの声が聞きたい、あなたにあたしの声を聞いてほしい、いま、あたしは台所にいて、ほんとにそう思ってる。』
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この著者には時々女性の化身が憑依する。しかも複雑な女性感情を持って。そしてその感情は誰かへのエールとなり、心にこだまする。
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