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サリンジャー選集 別巻(1) ハプワース16、一九二四

J.D.サリンジャー(著者), 原田敬一(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 荒地出版社
発売年月日 1977/12/20
JAN 9784752100041

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2019/12/21

グラース家ものの最後にあたる作品。サリンジャーはこの作品をもつて筆を折つてしまつた。それでも書くことをやめることはなく、彼の死後遺された原稿をまとめて出版するとかしないとか。どういふ原稿が遺されているのかはわからないが、グラース家がその生き方で描かれたやうな生きることと死ぬことの...

グラース家ものの最後にあたる作品。サリンジャーはこの作品をもつて筆を折つてしまつた。それでも書くことをやめることはなく、彼の死後遺された原稿をまとめて出版するとかしないとか。どういふ原稿が遺されているのかはわからないが、グラース家がその生き方で描かれたやうな生きることと死ぬことの問題は必ず残されていると思ふ。 長兄シーモアの自殺。物語の時点で彼は死ぬ姿だけしか描かれない。彼の生きた姿は家族の口からのみ語られる。今回もあくまでバディが書き写した手紙といふ体裁である。手紙の中ではシーモアがバディを温かく見守つてゐる。この手紙をタイプしながら今度はシーモアを眺めるバディは、自分の書いてゐる短編小説に関連するものであるといふ。時間はさらに遡つて7歳のキャンプ地での出来事である。 彼の自殺の原因はなんであつたのか。そんなことはサリンジャーの頭の中にはないやうである。ただ生きて死ぬ。ものを考へる人間がそこにゐるだけである。 ○○だから死ぬといふ論理でなんとなくわかつたつもりになつてしまふが、死ぬといふことがわからないのに、さうした理解は本当ではない。ましてや、死んでしまつてもなお、かうしてグラース家の中でことばとしてシーモアが生きてゐる。果たして死んだのは一体何であつたのか。 7歳にしてシーモアは生きること死ぬことがただことばに過ぎないことを知つてしまつた。世を儚んでゐるのではなく、存在を越えることのできない、存在の網の目以上に人間が考へ続けることができないといふ限界である。もうシーモアにとつてはことばを越える以上にすることはなくなつてしまつてゐたのだ。それでも後30年くらいは生きやうと笑い飛ばした。 彼の死は結局自分で決めたことなのか、それともすでに決められてゐたことなのか。ただひとは生きて死ぬ。生まれた以上致死率100%。この端的な事実以上の何ものでもない。

Posted by ブクログ

2017/10/20

「バナナフィッシュにうってつけの日」に始まり、「フラニーとゾーイー」、「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」、「シーモア 序章」と続く、サリンジャーのグラス家物語のシリーズの最終作。 と同時に、サリンジャーの発表された最後の作品。雑誌「ニューヨーカー」に掲載されたものの、単行本にせず...

「バナナフィッシュにうってつけの日」に始まり、「フラニーとゾーイー」、「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」、「シーモア 序章」と続く、サリンジャーのグラス家物語のシリーズの最終作。 と同時に、サリンジャーの発表された最後の作品。雑誌「ニューヨーカー」に掲載されたものの、単行本にせずに、そのまま引退。(日本では、ラッキーなことに、なぜか本として出版されている) と謎に包まれたサリンジャーとグラス家の物語に近くヒントがたくさん埋め込まれている感じかな? シリーズの最終作であることもあり、これだけを独立して読むことは難しいかな。なんせ、グラス家の神話的な長男のシーモアが7歳の時に書いたという長い手紙という設定。 内容的には、果てしなく早熟で知的で、仏教的な世界観。 やはり、サリンジャーの他の作品を読んだ後に最後に読むべき作品かな?

Posted by ブクログ

2012/02/27

学校で購入し,帰りの電車で読了.吸い込まれるように読んだ. 学校でバスに乗ってから,自宅最寄り駅で降りるまでの行動が全く記憶にない.歩きながらも読んだ. ときどき神掛かった集中力を発揮できるが,自由意思で発揮できないのが悲しい. これにてグラース・サーガ制覇.すなわち, ・ナイン...

学校で購入し,帰りの電車で読了.吸い込まれるように読んだ. 学校でバスに乗ってから,自宅最寄り駅で降りるまでの行動が全く記憶にない.歩きながらも読んだ. ときどき神掛かった集中力を発揮できるが,自由意思で発揮できないのが悲しい. これにてグラース・サーガ制覇.すなわち, ・ナインストーリーズ ・フラニーとゾーイー ・大工よ屋根の梁を高く上げよ ・シーモア -序章 ・ハプワース16,1924 を読んだことになる. これでようやく私も友人哲治(眼に入れても痛くない男である)同様にグラース家について語る資格を得たと思う.グラース家7兄弟にはそれぞれ個性があり,サリンジャーが全て書いたとは思えない.素晴らしく突出した鮮やかな個性を見せてくれる. ハプワース16,1924 の後半に長兄シーモアが読みたいと評した本のリストがある.しばらくはこのリストに従って読書を進めることにしたい.

Posted by ブクログ

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