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モーム短篇選(上) 岩波文庫

サマセット・モーム(著者), 行方昭夫(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/09/19
JAN 9784003725023

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商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2020/07/24
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※このレビューにはネタバレを含みます

下巻より長めの作品6編。 最初の「エドワード・バーナードの転落」は、本当の幸せとは何なのかを考えさせる名作で、『月と六ペンス』とも通じる作品。タヒチの美しさ、そこで自然の流れに逆らわず暮らす豊かさ。都会で立身出世を気にしながら、あくせく働く人はその豊かさを知ることはできない。下巻の「ロータス・イーター」とも通じる作品。 「手紙」は、女性の強かさを殺人事件を通して劇的に描いており、上手い女優が舞台でやったらいいだろうなと思っだが、モーム自身が戯曲にして上演されているし、二度も映画化されていると解説にあった。 しかし、次の「環境の力」はなあ‥‥。昔はこれも良かったのだろう。白人にとっては。Black lives matter運動で「風と共に去りぬ」や「南部の唄」が槍玉に上がったなんてのを聞くと、当時の価値観からしたら仕方なかったのだから、注釈をつけて鑑賞できるようにすべきだと思うのだが(鑑賞できないようにするのはやりすぎで、記録として残すべきだと思う)、これは、ちょっと酷いかなと思わざるを得ない。解説で訳者も「今の読者の中には抵抗を覚える人もいるであろう」と書いているが。ここまでの3編が植民地を舞台にした白人社会の物語で、前の2編は、当時だからそんなものだろうと納得できたのだが、これはあまりに差別意識が強く、モーム自身もそう思っていることが明白なので、時代が時代だから仕方ないと思っても好きにはなれない。 ボルネオ島でイギリス人男性が現地妻を持ち、三人も子どもをもうけておきながら、白人女性と結婚することが決まると現地妻と子ども達を放り出し(むろん生活に不自由しないようにはしてやるのだが)、全くなかったことにする。それが白人の妻にバレてしまう悲哀を描いているのだが、夫も妻も現地の人々を同じ人間だとは全く思っておらず、男は自分の子どもですら愛していないところがゾッとする。黒人奴隷に子どもを産ませる白人農場主も全く同じ感覚だったろう。 「最初の子が生まれると分かったとき、その母以上にその子が好きになるかもしれないと思った。事実、もし白人の子なら、そうなったかもしれない。もちろん、赤ん坊のときは面白いし可愛かった。でも自分の子だという特別な気はしなかった。父親として不自然だったかもしれないので、自分を責めたこともある。でも、正直な話、あの子たちは僕にとって、他人の子と少しも変わらない。」(P171)って酷すぎる。「風と共に去りぬ」ほど有名じゃないから槍玉に上がらないけど、有名だったら欧米じゃ出版停止でしょうね。 だから次の「九月姫」も、昔岩波の子どもの本で『九月姫とウグイス』のタイトルで読んだことのある作品で、テーマは本当の愛で(芸術とは何かというテーマもある)、とても良いのだが、シャムの王様がいかにも野蛮で浅はかな人物として描かれているのが気になってしまった。これがシャムという実際にある国ではなく、架空の国だったら良かったのに。 「ジェーン」は、下巻の「大佐の奥方」と少し通じる作品。一見野暮ったく見える女性の隠れた魅力を、それを認めたくない同年代の女性とともにコミカルに描いている。 最後の「十二人目の妻」は、駆け落ちしたらどうしてでも正式な結婚をさせないといけないと考えるあたり、『高慢と偏見』みたいだなと思った。オースティンよりずっとあとの時代でも、中流階級の結婚観は変わってないのだなと感慨深い。今だったら結婚させないことに力を入れると思うが。 初めの2つは良かった。下巻の方が、トータルの印象は良かったな。

Posted by ブクログ

2016/03/29

「月と六ペンス」で有名なモームの短編集.実は「月と六ペンス」にいたく感動したので,勢いで本書を買ってしまったのだが,いずれの短編も極めて良く(「選」なので当たり前かも),はやく下巻も読みたいところである. どの話も人間に対する鋭い観察,洞察が紡ぎ出す,起承転結のしっかりした,精緻...

「月と六ペンス」で有名なモームの短編集.実は「月と六ペンス」にいたく感動したので,勢いで本書を買ってしまったのだが,いずれの短編も極めて良く(「選」なので当たり前かも),はやく下巻も読みたいところである. どの話も人間に対する鋭い観察,洞察が紡ぎ出す,起承転結のしっかりした,精緻な構造で,安心して読めるといった感じである.個人的なお気に入りは「エドワード・バーナードの転落」と「ジェーン」かな.

Posted by ブクログ

2016/03/21

行方昭夫さんの訳が美しい。 まるで美しい音楽を聴きながら、世界を旅しているよう。 登場人物の生き方がそれぞれ示唆的で考えさせられる。 モームは長編も良いが、短編の方がすっきりと書かれていて面白いと思った。

Posted by ブクログ

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