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岡崎京子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 マガジンハウス
発売年月日 1989/09/26
JAN 9784838701070

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商品レビュー

4.1

44件のお客様レビュー

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2019/12/23

作者の絵が上手い下手で賛否両論分かれがちだが、このある意味で現代を風刺する、底抜けに明るく愚かで、痛ましくもおかしい話に、ゆるゆると脱力した線はよく合っている。 欲しいものは欲しい、手に入れる為なら体を売ることも辞さない。昼はOLとして商社で働き夜はホテトル嬢としてカラダを売る主...

作者の絵が上手い下手で賛否両論分かれがちだが、このある意味で現代を風刺する、底抜けに明るく愚かで、痛ましくもおかしい話に、ゆるゆると脱力した線はよく合っている。 欲しいものは欲しい、手に入れる為なら体を売ることも辞さない。昼はOLとして商社で働き夜はホテトル嬢としてカラダを売る主人公は、自宅で飼うワニに愛情を注ぐ。 ワニは肥大する物欲のメタファーであると同時に、けっして満たされない渇望を象徴している。 後半でワニのモノローグが挿入されるのだが、ワニもまたふるさとへの郷愁に駆られ、常にここではないどこかを求め続けている。 ワニのように貪欲な主人公を取り囲む家庭環境は複雑だ。反りの合わない継母と天衣無縫な義妹、母は嫌いだが妹は好き。そこへ母親のヒモが現れ、妹も加わった奇妙な共同生活がはじまるのだが…… 特に印象的なのはラスト近く、OL仲間とカフェでお昼をしていた主人公の言葉。 欲しいものはなんとしても手に入れなきゃ気が済まない彼女は、ある意味では足るを知り、自分の身の程をわきまえた友人へ凄まじい怒りと反感を抱く。 彼女が本当に欲しかったものは何か。幸せといってしまえば短絡だ。居場所といってしまえば安っぽい。 彼女が本当に欲しかったのは、言葉にできない何か、よるべない自分が依れるリアリティだ。 ヒモと義妹が共同制作した寄せ集めの切り貼りが、「小説」として立派な賞をとってしまうように、彼女たちのアイデンティティはすかすかだ。 世間の評価なんててんであてにならない、外側さえ辻褄が合ってれば一人の人間として認められてしまうもどかしさ。 明るく笑えるシーンもたくさんあるのだが、そのくせ乾いた諦観が漂っている。 誰も彼もが誰かを妬み何かを欲しがり決して満たされることがない、今の世の中では誰もが虚無を食べるワニだ。 結局彼女は何も手に入れられなかった。 やっと手に入れたと思ったしあわせは夢と消え、だが空港で薔薇色の未来を夢見る彼女はそれを知らない。 ここで切るのは非常に憎い演出。 未完成のまま放り出された小説のように、リアリティのないリアルを生きる彼女もまた、白昼夢のような現実のただ中に放り出された。 実の母の言葉を忘れられないまま大人になった彼女は、心のどこかで「永遠」も「王子様」も信じていたのかもしれない。 そんなモノどこにもないのにどこかにあるかもと期待して、それが報われず渇望に変化しなお探し続け欲しがり続けて、どこまでも転がり落ちていく。 ワニは肉食だ。 ピンクの薔薇では腹はふくれない。

Posted by ブクログ

2018/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

わがまま娘なユミちゃんが可愛くて可愛くて惹かれる物語だった。ああいった仕事をしていてもあっけらかんとしているのは、きっと相手も愛だとか優しさを求めている人間たと言うことを知っているからだろうね。だから行為中クズみたいな相手であっても仕事として扱って穏やかでいられるんだと思う。寛容すぎる心を持っているのかなぁ。 あと、幸せを目の前にして結末が辛い未来になりそうで読んでいて辛かったのだけど、でも見えていない未来は好きなように予想して良いと思うのよね私。事故によりユミちゃんの夢は遠のいてしまい、ハルヲくんは全身打撲と内臓の損傷で危ないながらも生命に別状は有りませんでした。しかし問題なのは週刊誌に振り回される日常なのでした。人の噂も七十五日とは言うものの週刊誌の興味が薄れても人はネチネチと無意識に他人を追い込む物なのです。それをも屈せず軽やかに生きるユミちゃんをみてハルヲくんは惚れ直すのでした。チャンチャン。で良いと思う(*´-`)

Posted by ブクログ

2016/10/26

 ヘルタースケルターで岡崎京子さんに興味を持って、なんとなーく古本屋で買った『pink』。  主人公は、昼はOL夜はホテトル嬢として働くユミちゃん。ユミちゃんの人間性の壊れ方がなんだか読んでいて心地よい。  妹と一緒に煩く喚くトイプードルをワニのエサにしちゃったり、「部屋をジャ...

 ヘルタースケルターで岡崎京子さんに興味を持って、なんとなーく古本屋で買った『pink』。  主人公は、昼はOL夜はホテトル嬢として働くユミちゃん。ユミちゃんの人間性の壊れ方がなんだか読んでいて心地よい。  妹と一緒に煩く喚くトイプードルをワニのエサにしちゃったり、「部屋をジャングルみたくしちゃおう」という思いつきで熱帯植物を部屋に溢れるほど買ってきちゃったり、そういう直情的すぎる性格は、どこまでもピュアで、でもそれって大人としては欠陥でしかなくて…。  しかしその欠陥が作中で指摘されるでもなく、そのまんま社会に適合してしまっている歪さもこの作品の魅力だと思う。  本当は、適合出来ていないのかもしれないけど。  だから渋谷の街中で、 「だれかあたしをたすけて おねがいです」 になっちゃうのかもしれないけど。

Posted by ブクログ

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