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キリシタン禁制と民衆の宗教
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キリシタン禁制と民衆の宗教
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1 キリシタン弾圧の展開 2 キリシタン禁制制度の確立 3 宗門改はどのように行なわれたのか 4 地域における宗教生活 5 宗教施設の役割 6 キリシタン禁制の終末 著者:村井早苗(1946-、東京都、日本史)
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江戸時代のキリシタン禁制と、寺請制度下の民衆の宗教状況を紹介した本。前半部では徳川幕府成立からのキリシタン禁制の流れを、各地方の動向を挙げて概観する。後半部ではそれに伴って形成された寺請制度下での民衆の宗教事情を、寺院と民衆の関係を取り上げて解説する。 本書を読んでよかったと思えるのは、あまり話題になることの少ない蝦夷地や琉球のキリシタン禁制について言及されていたことである。1618年に蝦夷に渡ったイエズス会宣教師ジェロニモ・デ・アンジェリスの記録にある、松前藩主松前公広の「松前は日本ではないからパードレが足を踏み入れることは問題ない」という趣旨の発言は非常に興味深いものであった。また、下総国藤原新田で起こった「新神騒動」(村方騒動で名主と対立した百姓たちが、前代官を神として祀った事件)など、面白いエピソードもいくつか紹介されている。 全体として江戸期の宗教状況を解説できているとは思うが、寺請制度に対する仏教側の動きや、寺社と結びつかない宗教伝統(民間の陰陽師など)についてあまり言及されていなかったのが少々残念であった。
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