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法華経の智慧(第4巻) 二十一世紀の宗教を語る

池田大作(著者), 斉藤克司(著者), 遠藤孝紀(著者), 須田晴夫(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 聖教新聞社/
発売年月日 1998/12/07
JAN 9784412009769

法華経の智慧(第4巻)

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2021/01/07
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第1巻から第3巻まで、法華経二十八品に対し、複数の品について語られてきたが、この第4巻では「如来寿量品第十六」の一品について絞って語られている。400頁を超える語らいは、この一品のみについての語らいなのである。 なぜならこの如来寿量品こそが、この法華経の肝心中の肝心と言われているからだ。日蓮大聖人は、「開目抄」の中で、「一念三千の法門は但法華経の本門寿量品の文の底にしづめたり」と述べられている。 法華経の文字面を追っているだけではこの文の底に沈められた大法に気付くことができない。日蓮大聖人が明かしたその文底秘沈の法門について学ぶことができる価値ある一巻である。 「汝等、あきらかに聴け、如来の秘密、神通の力を!」と、いよいよ真実の説法が始まる。そして、「我(釈尊)、実に成仏してより已来、無量無辺百千万億那由他劫なり」と明かされる。 菩提樹の下で初めて悟りを得たという釈尊が、「実は私は測り知れない久遠の昔に成仏していたのだ」と宣言する。菩提樹の下での成道を「始成正覚」というのに対し、このことを「久遠実成」という。このことは、仏の生命の永遠性を説いたものであり、それはすなわち衆生である我々自身の生命の永遠性を明かしたものでもある。 このことを「発迹顕本」という。これまでの「迹(権の教え)」をはらって、本(真実の教え)を顕すという意味だ。 そして、同じく「我本行菩薩道」の文の底にこそ一念三千の法門が秘し沈められている。釈尊が久遠の昔に成仏した際に、菩薩道を行じていた。釈尊はこのときいかなる法により成仏できたのか。 言わば宇宙創設以来、連綿と存在し続ける仏の生命(そして我々の生命)、そして永遠の法、そのことを釈尊の法華経から解き明かし、その人法一箇の大法のことを一念三千の法門と名付けたのが天台であり、南無妙法蓮華経と名付けたのが日蓮大聖人ということになる。 仏の生命は永遠であるのに、なぜ入滅するのか?そのことを明かす「良医病子の譬え」が説かれているのもこの如来寿量品である。 衆生を導いてくれる仏が入滅するという形をとることで、衆生の求道心を促進する。そのための方便であるという。これを「方便現涅槃」という。このことは、正しい法へ導いてくれる師の存在と、弟子の求道心の関係に置き換えて捉えることが重要だ。 同様の発想で、自身の三世の生命における今世での「臨終正念」の考え方が重要になってくる。 法華経方便品第二は、迹門の肝心と言われ「諸法実相と十如是」の文に、かすかに一念三千が示されていたが、いまだ真の一念三千ではなかった。二乗作仏のことも久遠実成も明かされる前で、この時点ではまだ一念三千は完結していなかった。 それが本門寿量品に来て、一念三千は完全となった。そこで、本巻では、一念三千の根幹となる「十界互具」について詳しく述べられている。浦島太郎の童話を通じて、十界論が示されている(亀をいじめる畜生界の命、亀を助けた浦島太郎の菩薩界の命など)。 浦島太郎から、アインシュタインの相対性理論のウラシマ効果の話へと展開し、時空を超えた宇宙論についても触れられる。 宇宙創設以来発見されてきた、創設以来存在する物理法則になぞらえて、久遠から存在する生命法則が分かりやすく説明されていくことには、感動とともに納得がある。 例えば、人の心の状態(十界)は、宇宙そのものにも存在するということが、ラジオの電波で説明される。目に見えぬ、周波数の異なるラジオ電波が存在するように、宇宙の中にも十界の周波数的なものが存在しそれに感応するとか。 エネルギー保存の法則と同様に、業(カルマ)のエネルギーは死後も保存され継続されていくだとか。 人が死ねばその時の境涯で宇宙に遍満する十界の中に溶け込んだり、あるいは生まれる時には溶け込んだ生命の要素がまた仮和合(=五陰仮和合)するだとかも、三世に渡る業相続の考えとして矛盾のないストーリーであり、自身としては法華経への確信を深める要素となっている。 結論的には、釈尊の法華経、そこから読み解かれた天台の一念三千の法門、そしてそれらの普遍的な生命の法則を実践展開法として完成された日蓮大聖人の南無妙法蓮華経の法華経こそが活きた宗教であり、生命哲学であると実感する。 とともに、そのことを分かりやすく解説し、重要な視点を指し示してくれる貴重なガイド本が本書であると言える。おそらくここまで深い理解がなされている法華経の本は他ではないのではないか。

Posted by ブクログ

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