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遠い「山びこ」 無着成恭と教え子たちの四十年 文春文庫

佐野眞一(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 1996/05/10
JAN 9784167340025

遠い「山びこ」

¥440

商品レビュー

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2017/08/29

戦後すぐ、無着成恭という教育者が山形の山村で貧しい子どもたちに指導した教育が、後に「やまびこ学校」としてマスメディアでちやほやされ、話題になったらしい。その教え子たちが、卒業した後にどのような人生を送ったかについての丁寧なレポート。 若い情熱に溢れた破天荒な先生が、田舎の学校でそ...

戦後すぐ、無着成恭という教育者が山形の山村で貧しい子どもたちに指導した教育が、後に「やまびこ学校」としてマスメディアでちやほやされ、話題になったらしい。その教え子たちが、卒業した後にどのような人生を送ったかについての丁寧なレポート。 若い情熱に溢れた破天荒な先生が、田舎の学校でそれまで何も学んでいなかった無垢な子どもたちに出会った。戦後すぐのものがない時代だというタイミングであったり、寒村で学校へ行くことがほぼ唯一の娯楽みたいな状況、そんなミラクルが重なったことで生み出された教育界のスター。でもやっぱりミラクルは所詮ミラクルでしか無く、卒業後、大半の教え子たちは普通の人生を送ることになる。ただ、ほとんどの教え子が「無着先生に教わったこと」はいつまでも思い出として覚えていた事は印象に残った。 また、教え子たちの人生に合わせて、当時の日本人の苦しいくらしが描かれていて読み応えがある。

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2014/03/21

壮絶な東北の生活と断片として描かれるやまびこ学校の作文に胸を撃たれた。しかし、エピローグで描かれたようにあの時代のあの子達でしか書けなかったのだ。才能も多少はあったろうが現代の少年には感傷は遠い存在になってしまっている。非常に興味深い内容だった。ぜひやまびこ学校を読みたいと思った...

壮絶な東北の生活と断片として描かれるやまびこ学校の作文に胸を撃たれた。しかし、エピローグで描かれたようにあの時代のあの子達でしか書けなかったのだ。才能も多少はあったろうが現代の少年には感傷は遠い存在になってしまっている。非常に興味深い内容だった。ぜひやまびこ学校を読みたいと思った。

Posted by ブクログ

2013/11/23

 「無着成恭」が「山びこ教室」で世の中の注目を集めたのは昭和20年代だというから、リアルタイムで経験した人々は現在80歳以上ともなろうか。 団塊より後の世代の私も「無着成恭」といえばラジオの「こども電話相談で東北弁で話すおじさん」の姿しか知らない。  本書の「やまびこ教室」につい...

 「無着成恭」が「山びこ教室」で世の中の注目を集めたのは昭和20年代だというから、リアルタイムで経験した人々は現在80歳以上ともなろうか。 団塊より後の世代の私も「無着成恭」といえばラジオの「こども電話相談で東北弁で話すおじさん」の姿しか知らない。  本書の「やまびこ教室」について読んでも、戦後高度成長前の日本の歴史の一面としてしか思えなかったが、その「生徒43名のその後」を執拗とさえ思える執念で追いかけた調査は、さすが著者である。  そして、後半の「藤三郎の戦い」「明星の無着成恭」はおもしろい。  本書は単に昔あった出来事を追いかけるだけではなく、この二人の生き方を通して、戦後の「農業」と「教育」の問題に鋭く切り込んでいるのである。  「藤三郎」があくまでも農業にこだわる生き方を貫く中で自らの子らにはあとを継がせないエピソードや、「無着成恭」が明星学園の中で教育路線をめぐる闘いに敗北するなかで仏教に撤退する生き方は、ひょっとしたら同時代に生きた多くの人々も共感・同調・反発する「時代的課題」だったのではないだろうか。  しかし、本書は後半までたどりつく道が長すぎる。  前半はリアルタイムで経験した高齢者以外にとっては読み続けるのがちょっとつらいように思えた。

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