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成熟のための心理童話(上) 喜びと力をとりもどす15の物語

アラン・B.チネン(著者), 羽田詩津子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房/
発売年月日 1996/12/15
JAN 9784152080547

成熟のための心理童話(上)

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2018/12/22

目次 1 魔法の喪失と回復 2 自己との対決 3 仮面と自己 4 知恵 5 知恵と悪 6 自己超越 7 超越と神 8 超越と内的自己 9 無垢の解放 ================================ 1 魔法の喪失と回復:幸運と樵  <年老いた勤勉なきこりが、...

目次 1 魔法の喪失と回復 2 自己との対決 3 仮面と自己 4 知恵 5 知恵と悪 6 自己超越 7 超越と神 8 超越と内的自己 9 無垢の解放 ================================ 1 魔法の喪失と回復:幸運と樵  <年老いた勤勉なきこりが、もうからないといって、かんしゃくを起こし、仕事を辞めた。  しかし、ラバが勝手に金銀を運び、彼ら夫婦は金持ちとなった。>  若かりし頃の蓄積(労働=ラバ)が思わぬ形となって戻ってきた。だがそれには「かんしゃくを起こす」と「なにもしない」ことに耐える必要があった。成功した引退譚と取れる。 2 自己との対決:舌切り雀  老女は貧困と年齢のために自らにいら立っている。しかし、それを認めず他人に投影し当り散らしている。「投影」は「心の中の悪魔」であるが、青年期は脆い自尊心を守るために必要であるが、老年期はそうはいかない。それを受け入れ、「過ちを認め」た老女は改心する。   3 仮面と自己:魔法の手拭い  <親切で若い嫁を美しく、嫉妬深い老女を醜くする魔法の手拭い。これにより老女は改心する>  外観をふき取り、魂そのものをあらわにする「手ぬぐい」。これが象徴するのは「外観=ペルソナ」を脱ぎ去ること、そして自身の邪悪さと対決することである。  4 知恵:老錬金術師  <錬金術に凝って、家を傾かせている婿に、義父が「バナナについたわずかな銀の粉を集めると君の実験は成功する」と助言する。じつはそれはウソなのだが、それを聞いた婿はバナナ畑を必死に耕し、結果家には金貨がたくさんたまる。>  現れるのは?老人の実際的な知恵 ?青年は化学(物質)、老人は人間の心理を考える、という価値観の変化である。 5 知恵と悪:賢い商人 <金持ちのユダヤ人親子が、航海の途中、自分たちの宝石のために、航海士たちに命を狙われていることを知る。が、彼らの前でけんかを演じて見せ、その途中で宝石を海にすべて投げ込み、彼らは助かった。>  他人の「悪」を知り、自身の強欲を克服することで助かった。知恵とは自己対決と自己把握から生まれる。 6 自己超越:魔法の森 <蛇娘に騙された息子を許すことで、老母とその息子が救われる>  蛇娘に溺れる、息子の”恍惚”:若いころの”夢と理想”の魔力の象徴。それを知りながらも、自分の欲望を超えて、他人をいつくしむ自己犠牲が自己超越を生み(生殖性とここでは表現される)、それがなければ老年期の心理発達は難しい。「私は欲する(欲望)」から「私はすべきだ(成熟)」へ。  7 超越と神:老母の悲しみ  <若いころに息子を失い、最近では夫も友人も失った老女。だが、ある日教会で絞首刑にあった犯罪者の幻視を見る。どこからか「あれがお前の息子の将来の姿だった」と声が。彼女は喪失が恩寵であったことを知り、ほどなくして亡くなる。>  年長者は個人を超え、人間社会と神を結び付ける存在。  孔子も50歳から「天の声」に耳を傾けられる、とする。それは物質の充足の後にのみ、それを手放せるからである。 8 超越と内的自己:海の龍王 <ある日、ある漁師が、大きな魚を釣り上げたが、まるで人間のようなそれに同情し、逃がす。それは龍王の息子でそのお礼に、コメや財宝を出す升をもらう。一度はよこしまな女にとられるが、犬猫が協力して取り返す>  最初に「同情」して魚を助けることで、普段のIdentityを離れて、自分の新たな潜在能力に気づく。それを超個人的発達という。助けたのが「子供」というのも内的子供が大事だというサイン。  青年期の理想は「自己発見」だが、老年期の理想は「自己超越」を助け「人類の歴史、宇宙における人類の位置」をめざす。それによりふたたび富がもたらされる。 9 無垢の解放:こぶとり爺さん  <踊りが好きで、やさしいが顔にこぶのあるおじいさんが、鬼の前で無心に踊ることによりこぶをとってもらう。隣人が真似をするが、作為的であったのでかえってこぶが増えた。>  こぶ:大人の醜悪さ  恐ろしい鬼の前で踊ることで、彼が警戒と分別を捨て去ったことを意味する。  彼には判断力を伴った無垢、技術のある自発性、が発現し「解放された無垢」を表す。  このパラドキシカルな状態が彼に「(こぶのない)自然な状態」をもたらした。

Posted by ブクログ

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