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裏声で歌へ君が代 新潮文庫
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裏声で歌へ君が代 新潮文庫

丸谷才一(著者)

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裏声で歌へ君が代 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1990/07/25
JAN 9784101169064

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商品レビュー

4.5

15件のお客様レビュー

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2010/05/28

この一作で、文学史上…

この一作で、文学史上に残ります。そんなに小難しい作品ではありません。たくさんの人に読んで欲しい一冊です。

文庫OFF

2010/05/28

水際立った発端、スリ…

水際立った発端、スリリングな展開、最上のユーモアとエロティシズム。練達の著者が趣向の限りを尽して国家とは何かを問いかける注目の純文学巨編。

文庫OFF

2025/04/12

 著者によれば、「非政治的人間の書いた政治小説」。Wikipedia情報だが、作中の「台湾民主共和国」大統領・洪圭樹のモデルの一人は、日本で「台湾独立党」を組織し、独自の機関紙も発行していた廖文毅ではないか、という記述がある。廖の秘書が邱永漢で、丸谷は文学仲間だった邱から情報を得...

 著者によれば、「非政治的人間の書いた政治小説」。Wikipedia情報だが、作中の「台湾民主共和国」大統領・洪圭樹のモデルの一人は、日本で「台湾独立党」を組織し、独自の機関紙も発行していた廖文毅ではないか、という記述がある。廖の秘書が邱永漢で、丸谷は文学仲間だった邱から情報を得た可能性があるのだという。  語りが焦点化する画商・梨田は、ノンシャランなようでいて、陸軍幼年学校を中退し、学徒出陣を免れることができた理系の大学にも進学せず、幹部候補生志願も最後まで断ろうとしていたという意識的な逃避者でもある。そんな彼が、たまたま日本で台湾独立運動を行っている男と親しくなり、親しくなりすぎて旧満洲でスパイとして活躍した国民党の特務上がりの老軍人に見込まれて、結果的に友人を追い詰める工作に加担させられてしまう、というストーリー。人物たちが議論する真剣な国家論と、人物たちの境遇や立ち居振る舞いとの間に意識的に距離が設定されていて、そのことが、作中の「台湾独立運動」をいささか滑稽で、非現実的なものと位置づける視線につながっている。梨田や恋人の朝子、洪やその部下の林たちの議論は高尚な「饒舌」とも言えて、現在の目線から見ると、「いい気なもんだ」と思えなくもない。たぶん、こうした感覚が可能だったのが冷戦体制下の戦後日本だったのだろう。その意味で、とても歴史的な作品であることは確かだと思う。

Posted by ブクログ