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アイヌの碑 朝日文庫

萱野茂(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞社
発売年月日 1990/12/20
JAN 9784022606228

アイヌの碑

¥330

商品レビュー

4.2

6件のお客様レビュー

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2010/05/28

著者の自伝と言う形を…

著者の自伝と言う形を取って、アイヌ民族の抑圧の歴史を紐解いている。日本は単一民族ではないということが良く分かる。

文庫OFF

2024/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本田勝一の解説 これは本ではない、何万年の歴史を生きた生きてきた1つの民族、1つの文化が、今まさに風前の灯にある、その火を消す前と、必死に祈り、戦い、怒り、しかし、静かに語る魂、憤死した先祖たちが菅野氏と言うアイヌを通して、日本全体に呼びかける声そのものだ

Posted by ブクログ

2021/05/16

繰り返しているだけだ。 文明も、民族も、文化も、社会も。一番無造作で、一番節操のないものが、図々しく蔓延っていく。それがこの人間の作る世界。 そいつは、定まっていないのだ。分かっていないのだ。己というものがどんな姿をしているのかということを。自らというものが見えていない。こ...

繰り返しているだけだ。 文明も、民族も、文化も、社会も。一番無造作で、一番節操のないものが、図々しく蔓延っていく。それがこの人間の作る世界。 そいつは、定まっていないのだ。分かっていないのだ。己というものがどんな姿をしているのかということを。自らというものが見えていない。これっぽっちも分からない。分かろうともしていないのだ。 自らも定まらないものが、その自らを抑制することなんてできない。どうなりたいのか、どうしたいのか、どういう姿でいたいのか。思うこともなく、考えることもなく、ただ状況に飲み込まれていくだけ。空気に動かされていくだけ。それが、この世界に変わらずあり続ける、一番強大なエネルギー。 アイヌという世界に、文化にずかずかと踏み入っていくことも同じだ。 アイヌを旧土人と表すことも同じだ。 旧土人保護法なんてものを「与え」てあげることも、すべては同じことだ。 定まっているということは、留まるということと同じだ。止まることができということと同じ意味だ。 どこに線を引くか。どこで立ち止まるか。ふとすれば、ただただ溢れ出し、漏れ出し、抵抗なく広がっていくだけの「自分」を、どこで止めようとするのか。その区別ともいえる意思があって初めて、「自分」と「それ以外」の存在が立ち上がるのだ。 それができない。 できないよりも、しよとしない。きっと、たぶんしたくもないのだ。 アイヌに起きたことだけではない。歴史を見てみれば、そんなことはまるで普通のように溢れていて、そんなことばかりしかないのがこの世界だと見紛うほど、その事実は人間という存在と等価だとただただ受け止めることしかできないのかもしれない。 自分というものが区別できて、そうやってはじめて、自分じゃないものが見えてくる。自分があるからこそ、自分じゃないものに意識を向けることができる。そのお互いの間にある線によって、自分がどうなっているのか、どうしようとしているのか、自分という形が、向き合うそれ以外にどう影響を与えようとしているのか、想像できるようになる。相補的に世界が広がるようになる。自分が嫌だと思うことが、自分じゃないものに起こることを重なるように捉えることができて、想像ができてようやく、自分というものの在り方を考えることができる。 こんなに簡単なことが、ままならないのが人が作る世界であり続ける。どうしようもなくあり続ける。 嫌いだ。 そういうことに平気でいられるものが。空気に動かされているものが。それしかないものが。それしかないということが、きっと大袈裟ではない。 定めたくない。考えたくない。どこかのだれかに、インターネットに、社会に、定められたい。とにかく自らではないものに、定めてほしい。こうあればよい。こうしていればよい。同じように生きていればよい。提供されるものにちゃんと反応する自分でなければ不足してしまう。足らなくて不安になる。自分がないんじゃないかと、不安になってしまう。そうではないためにちゃんと、誰もが受け入れてくれる、この社会が受け入れてくれる「自分」になる。 歴史が繰り返していることと、いまに溢れている空気と、それはちゃんと繋がっている。 ほんとうに規定されたいんだ。そればかりなんだ。道具に呑み込まれているのもそう。スワイプし続けるのもそう。画面から顔を離せないのもそう。空気はちゃんと繰り返されている。 まずは、止まれよ。 ちょっと待ったと、自分を否定してみろよ。 たった1歩、その脚を止めるだけで、自分という線がすーっと引かれることが、きっと分かるだろう。

Posted by ブクログ

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