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卒業 雪月花殺人ゲーム 加賀恭一郎シリーズ

東野圭吾【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1986/05/20
JAN 9784062027281

卒業

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商品レビュー

3.3

55件のお客様レビュー

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2022/04/11

「東野圭吾」の初期の長篇ミステリー『卒業-雪月花殺人ゲーム』を読みました。 『怪笑小説』、『毒笑小説』、『黒笑小説』と連続して「東野圭吾」の短篇集を読んでいたので、久しぶりに長篇を読みたくなったんですよね。 -----story------------- 大学4年の秋。 就職...

「東野圭吾」の初期の長篇ミステリー『卒業-雪月花殺人ゲーム』を読みました。 『怪笑小説』、『毒笑小説』、『黒笑小説』と連続して「東野圭吾」の短篇集を読んでいたので、久しぶりに長篇を読みたくなったんですよね。 -----story------------- 大学4年の秋。 就職、恋愛に楽しく忙しい仲よし7人組・その中の一人、「祥子」がアパートの自室で死んだ。 部屋は密室。 自殺か、他殺か!? 残された赤い日記帳を手掛りに、死の謎を追及する友人たち。 だが、第二の全く異常な事件が起って…。 錯綜する謎に挑戦する、心やさしき大学生「加賀恭一郎」。 卓抜な着想と緊密な構成で、現代学生のフィーリングを見事に描いた、長篇ミステリーの傑作。 ----------------------- 乱歩賞を受賞した『放課後』で鮮烈なデビューを果たした「東野圭吾」の第2弾作品。 最近の作品に比べると完成度は低い感じを受けましたが、、、 その分、瑞々しさが感じさせられ、ミステリー作品というよりも青春群像として楽しめました。 『赤い指』等、最近の作品で警察官として活躍を続ける「加賀恭一郎」の初登場作品(本作では大学生)なので、そういう意味でもファン必見の作品ですね。 本作品でのトリックは二つ。 ある鍵を使った密室トリックの方は、解りやすく、まぁ納得の内容でしたが、、、 雪月花式カードを使った毒殺トリックの方は、かなり複雑で理解し難く読むのに疲れちゃいましたね。 図解を見ながら、なんとか理解できるレベルだったので、もう少し易しくして欲しいなぁ… と思いました。 (読み飛ばす方も多いのでは… ) 物語の方は、卒業を間近に控えた仲良し7人組+高校時代の恩師の8人を中心に展開し、主に「加賀恭一郎」と「相原沙都子」の視点から描かれています。 親友で、何でも知っていると思っていた仲間同士が殺人(自殺?)事件を機に、、、 仲間に言えない悩みを持っていたり、仲間を裏切る行為をしていたり、恨みを持っていたりしたことが、徐々に発覚します。 これって、現実にもあることなんですよねぇ。 お互いを良く知っていると思っても、所詮、知っている部分なんて、その人のほんの一部でしかないんですから。 「藤堂正彦」と「牧村祥子」、「若生勇」と「井沢華江」の二組のカップルに生じた出来事を発端に、仲間やカップルの中で憎しみや殺意が生じ、それが、やがて二つの殺人事件(自殺)に繋がります。 真相を探ることが仲間を裏切る行為になりかねないことに悩みながら「加賀恭一郎」と「相原沙都子」が推理を進めるところが、青春モノっぽくて良かったですね。 そして、「加賀恭一郎」は遂にある仮説に辿りつく、、、 「加賀恭一郎」の推理は完璧じゃなく、真実とは異なる部分もあるんだけど、犯人の独白や会話から、読者には真相が知らされる構成になっています。 自分の幸福のために友人を犠牲にすることについて、色々と考えさせらる作品でした。

Posted by ブクログ

2020/12/07

大学4年生の加賀恭一郎の物語。友人がアパートの自室で死亡した。友人の死の真相を調べていると、別の友人が茶会で死亡した。茶道の雪月花之式を利用した殺人事件なのか。 大学生時代が描かれることでキャラクターに深みが増す。大学生には高校までとも社会人とも異なる自由があるためである。高校ま...

大学4年生の加賀恭一郎の物語。友人がアパートの自室で死亡した。友人の死の真相を調べていると、別の友人が茶会で死亡した。茶道の雪月花之式を利用した殺人事件なのか。 大学生時代が描かれることでキャラクターに深みが増す。大学生には高校までとも社会人とも異なる自由があるためである。高校までは管理されているし、社会人になると組織に縛られることが多くなる。自由の中で人の本質が出る。大学生の自由さに溺れて中退する学生も出る。大学を卒業することは自律できていることになる。 加賀は「高級レストランより大衆食堂のほうが性に合っているんでね」と言う(88頁)。これは『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーと共通する。「格式の高いレストランだとかえって窮屈で食事が咽喉をとおりません」(田中芳樹『銀河英雄伝説外伝4 螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス)』)。価格の高さをありがたがらず、コスパを重視する堅実な消費者感覚がある。 警察官の人相の悪さが描写される。「こちらはいかにも内容が薄そうな男だ。年齢は三十前といったところだろうか、目つきの悪いことが刑事の条件だと考えているかのようだ」(176頁)。シャーロック・ホームズら推理小説の定番はアマチュア探偵の活躍である。それは警察の無能の裏返しである。アマチュア探偵の設定が受ける背景には、強きを助け弱きをくじくような警察の無能を現実に十分に感じているためだろう。 「推理の方向としてはこれしかないと俺は思うんだ。と言うより、とにかくひとつの方向を決めてかからないと何も進んでいかない」(260頁)。これは見込み捜査で冤罪を作る日本の警察の発想そのものである。加賀恭一郎は自白強要をしない点が異なる。

Posted by ブクログ

2020/05/06

加賀恭一郎シリーズ第1作。雪月花のルールが今ひとつ飲み込めない私の頭の悪さのせいで、深く納得できないところはあるが、流石にプロットの回収は見事。特に茶道の先生の役割がなかなか。相手を思いやる気持ちがこじれる結果になるところが切ない。しかしこのタイトルをつけた付けた作者なのか編集者...

加賀恭一郎シリーズ第1作。雪月花のルールが今ひとつ飲み込めない私の頭の悪さのせいで、深く納得できないところはあるが、流石にプロットの回収は見事。特に茶道の先生の役割がなかなか。相手を思いやる気持ちがこじれる結果になるところが切ない。しかしこのタイトルをつけた付けた作者なのか編集者なのかのセンスの無さはどうかと思う。

Posted by ブクログ

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