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デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える NHK出版新書655

堤未果(著者)

¥968

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2021/09/01
JAN 9784140886557

デジタル・ファシズム

¥968

商品レビュー

3.7

65件のお客様レビュー

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2023/12/03

堤未果氏は、ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士課程修了、国際連合婦人開発基金(UNIFEM)勤務、NGOのアムネスティ・インターナショナル・ニューヨーク支局員、アメリカ野村證券勤務を経て、フリーのジャーナリスト。『ルポ 貧困大国アメ...

堤未果氏は、ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士課程修了、国際連合婦人開発基金(UNIFEM)勤務、NGOのアムネスティ・インターナショナル・ニューヨーク支局員、アメリカ野村證券勤務を経て、フリーのジャーナリスト。『ルポ 貧困大国アメリカ』(2008年)はベストセラーとなり、日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞を受賞。アメリカや日本における社会問題に関するルポ、ノンフィクション作品の執筆多数。 本書は、行政、金融、教育の分野で進むデジタル化の裏側に、GAFAをはじめとする外国のテック企業が存在する事実と、そこに潜むリスクを明らかにしたもので、2022年の新書大賞第4位を受賞した。 著者は、2019年の新書大賞第4位の『日本が売られる』の中で、水、土、農地、森、海、仕事、学校、医療、個人情報ほか、あらゆる、日本人の資産・日本人の未来を方向付ける制度が、「今だけ金だけ自分だけ」の強欲資本主義の餌食となり、ビジネスの対象になっている(=売られている)ことを示したが、本書では、それから僅かの間に、政府・当局が強力に推進するデジタル改革の名のもと、行政、金融、教育という極めて重要な分野で、外資による支配が加速度的に進んでいることに、改めて警鐘を鳴らしている。 本書では、デジタル化の進展は、スマートシティ、キャッシュレス化、デジタル通貨、GIGAスクール構想、オンライン教育のような具体的な成果を通して、一見、我々の生活を格段に快適にしてくれるように見えるのだが、そのためには様々な情報の集中が不可欠なのであり、情報の管理の方法を間違えれば、それらはどこまででも悪用されかねない、即ち、快適さとリスクは表裏一体であることをわかりやすく説明している。 そして、それらの情報の集約が、米中の巨大テック産業によって為されつつあり、それにも関わらず、日本政府に危機意識が希薄であることを、一義的に問題視しているのだが(このような書き方が、一般読者にはわかり易いからだと思われる)、著者の本質的な問題意識は、更に、こうしたデジタル化が、人間の生や社会の在り方を根本的に変えてしまうリスクがあることに向けられている。本書の中には(確か)出てこないが、情報の一元管理は、ジョージ・オーウェルの『1984年』やオルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』に描かれたディストピアにおける必須条件であり、初期的ステージとさえ言えるのだ。著者が題名に「ファシズム」という言葉を使った意味はそこにある。 本書には、文科省の公式ホームページに貼られた「学校における一人一台端末環境」公式プロモーション動画の中にある、小学生の女児が手元のタブレットを見ながら、あどけない笑顔で、「タブレットがないと、全部自分の頭で考えないといけない」と語る場面が引用されているが、自分の頭で考えることなく、情報を一元管理している「誰か」に全てを教えてもらい、決めてもらう。。。そして、その「誰か」とは、最早人間ではなくAIかも知れないのだ。。。背筋が寒くなる世界である。 よって、我々が本書を読んで考えなくてはならないのは、情報を外国に支配されることの是非に留まらず、情報の取り扱い方が、我々人間の未来を左右することを理解した上で、我々はどのような未来を望むのかということなのである。 著者が明らかにする事実は、いつもながら、我々に厳しい現実を突き付けるが、裏を返せば、我々にはまだ方向転換をする余地は残されているのであり、そのきっかけにしたい一冊である。 (2023年11月了)

Posted by ブクログ

2023/10/23

日本、能天気すぎ? 個人情報がことごとく外国に吸い取られているかもしれないのに。 わからないことが多いのは確かだが、日本の報道の在り方にも問題ありそう。

Posted by ブクログ

2023/10/22

現代のキーワードの一つになっている「デジタル化」について、行政が推進するままに進めて良いのかと疑問を投げ掛けている。メリットよりもデメリットの方に圧倒的にページを割いている。 国の大事なインフラの整備にアメリカと中国の資本(及び国家)がビジネスチャンスと捉えて進出し、結果的に日...

現代のキーワードの一つになっている「デジタル化」について、行政が推進するままに進めて良いのかと疑問を投げ掛けている。メリットよりもデメリットの方に圧倒的にページを割いている。 国の大事なインフラの整備にアメリカと中国の資本(及び国家)がビジネスチャンスと捉えて進出し、結果的に日本の根幹が牛耳られてしまうという論調。政治もマスコミもデジタル化を煽ってこうした勢力に荷担していると主張している。 国家にしても企業にしても、トップが皆デジタル化の有効性を費用対効果までしっかり把握しているとは限らない。そこで安易に民間や外資にシステムを差し出してしまうのは確かに危険だと思う。しかし行政を中心に「今どき紙かよ」と閉口するような非効率があるのは是正して欲しい。 そして同時にデジタル化はすれば良いと言うものではない。設計したやつは自分で使ってみたのかと聞きたくなるような使い勝手の悪いデジタル化も多い。 最終的にはユーザー目線を採用者がきちんと見極められるかどうかが大切。

Posted by ブクログ

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