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倫理学入門
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倫理学入門
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商品レビュー
3.8
12件のお客様レビュー
・1回通読。倫理規範のグルーピング、代表的な倫理理論がとてもわかりやすく整理されていて良かった ・後半の応用倫理の話は、どこかしらで耳にしたことのある議論が多かったので前半に比べると退屈したが、未来への責任、土地理論などは頭の中で色々と発展して楽しめた ・メタ倫理学の話はあまり書...
・1回通読。倫理規範のグルーピング、代表的な倫理理論がとてもわかりやすく整理されていて良かった ・後半の応用倫理の話は、どこかしらで耳にしたことのある議論が多かったので前半に比べると退屈したが、未来への責任、土地理論などは頭の中で色々と発展して楽しめた ・メタ倫理学の話はあまり書かれていないので別文献を参照することにする
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「入門」ということですが、第1章の倫理学の説明が私にはかなり難解でした。第2章でルソーとかベンタム(ベンサム)などの著名な思想家の思想がコンパクトに解説され(カントはやはり難解)、第3〜5章で現代社会における倫理的な問題が取り上げられています。こちらの方がまだ読みやすい内容でした。倫理学が現代及び未来の諸問題に深く関わることがよくわかりました。宇宙人との対話は大変面白かったです。
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倫理という分野の歴史を見ながら、答えが出ないながらも、正しさとはなんであるかを見出そうとしている様がわかる。 そしてその活動が法を改定しながら、私たちがいま当たり前に享受しているものに結びついていることを知る。 事実命題から規範命題は導けないというが、実際のところはなるべく納...
倫理という分野の歴史を見ながら、答えが出ないながらも、正しさとはなんであるかを見出そうとしている様がわかる。 そしてその活動が法を改定しながら、私たちがいま当たり前に享受しているものに結びついていることを知る。 事実命題から規範命題は導けないというが、実際のところはなるべく納得ができて矛盾が起こらないようにたくさんの理由で支えている。 現在の社会(つまり法)は功利主義的なものだと思っていたが、功利主義であれば所得をまったく同じにしないといけないのかもしれない。そしてそれをしてしまうと人々は努力をしなくなる。 どの主義にも一貫性があって説得力がある。しかし、どれかの主義だけを採用してしまうとそれはそれでどこかしらで直観が拒否をする。 法はそれらの主義をよい塩梅で採択しているのであろう。 倫理規範の行き着くところは、結局のところ我々が不利益にならないように決まっているように見えた。歴史的には徳倫理学→社会契約論→共感理論→義務倫理学→功利主義という順番だが完全にそれまでの考え方を捨てるというわけではなさそう。近代社会ではあらたな問題が出てきて、既存の考え方では対応するできず、新しい考え方が出てきている。正確にいうと既存の主義では「悪」として扱われないが「悪」として扱ってもらわないと我々が困るパターンが出てきている。例えば環境の破壊などである。新しく出てきたものとしては生命倫理学や未来倫理学や環境倫理理論などがそれである。 我々の大半は法は作らないが、ルールや規範を作ることがある。そのうえで倫理の知識はあったほうがよさそう。 「数学・幾何学・論理学……」なんかは前提となるとりきめと論理規則だけでその真偽が決まり、「科学・物理学・心理学……」なんかは事実から事実を導いているが絶対的な心理ではない、「倫理学」なんかは価値判断が介入する。 疑問が出てきたのは、「お前のものは俺のもの」というジャイアニズムは相互性がない(相手にも同じ倫理規範を適用しない)が、それは倫理といえるのだろうか。それらしい文節があったが、おそらくこれは矛盾しているゆえに倫理ではないのだろう。 平等という概念も種々の主義があり、機会の平等もあれば、ロールズの「正義論」では平等な自由の原理として、結果に対しては不平等にしなければならないとしている(つまりよく働いてよい価値を提供できた人にはそうでない人より報酬を高くすべきという考え)。ソ連の社会主義を思い起こさせる。 生まれたときの不平等は平等にすべきという考え方を取り入れている主義は多そう。努力に対する不平等を取り入れている主義も多そう。しかし、毒親に育てられたような人に対する処遇についてはどうあるべきなのか。
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