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元年春之祭 ハヤカワ・ミステリ

陸秋槎(著者), 稲村文吾(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2018/09/05
JAN 9784150019358

元年春之祭

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商品レビュー

3.2

58件のお客様レビュー

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2023/09/23

以前読んだ『文学少女対数学少女』が面白かったので、すごく楽しみにしていました。 しかし、思った以上に難しくて手こずりました。 だって紀元100年代の中国で、1000年も昔から連綿と続いている宗教・祭祀が核になった連続殺人のミステリなのよ。 以前から、中国の神話って聞いたことない...

以前読んだ『文学少女対数学少女』が面白かったので、すごく楽しみにしていました。 しかし、思った以上に難しくて手こずりました。 だって紀元100年代の中国で、1000年も昔から連綿と続いている宗教・祭祀が核になった連続殺人のミステリなのよ。 以前から、中国の神話って聞いたことないなあ、中国の神様って誰?って疑問に思っていましたが、札幌の図書館にそれらしい本を見つけられなかったので、今回意気込んで読んでみましたが、余計に訳が分からなくなりました。 神様は、いた。 五帝と言われる概念。 天の最高権力者と言われる太一(たいいつ)思想。 なんかさー、神様っぽくないでしょ? 現世の最高権力者も帝だし、太一なんて、そこら辺にいそうじゃん。 で、くりひろげられる宗教談義。 主人公が、豪族の長女に生まれたために、生涯を家族の安寧を祈念するため処女でいなければならないという於陵葵。 その代わり、大抵のわがままは通るので、彼女は古礼の見聞を深めるという名目で旅をしているのだが、17歳にして既に一流の学者並みの知識を持っている。 難解なうんちくが続く会食のシーンが大変だけど、犯人も動機もここをきちんと読めば分かるようになっている。 知識は必要ない。 でも、わからなかった。 その人の立場になったことがなかったから。 でも、於陵葵とお付きの少女・小休の関係性や、於陵葵と観家の末娘・露申の友情が、一筋縄ではなくて、読みごたえが十分なの。 というかね、『文学少女対数学少女』の時も思ったけど、女の子同士の友情がツンデレってなかなかないよね。 露申は露申で、名家の中で価値のない自分にコンプレックスを持っている。 才能のない自分は婿を取って子をなし、家という狭い世界の中だけで生きていこうと決めている。 そう、古代中国って、女性の価値なんて誰も考慮しない。(古代にも中国にも限らんが) 勝手に持ち上げたり貶めたりして、家族という枷に縛り付ける。 事件は悲劇以外の何物でもないけれど、読後はさわやか。 どうか彼女たちの未来に幸いがありますように。 ところでこの、2000年以上も前を舞台にしたこの作品の中の、ある登場人物の台詞に笑ってしまった。(笑うシーンではない) ”この五十年の世間の激変は、それまでの数百年をあわせたよりも急でしょう。幸か不幸かこのときに生きている私たちは、なにも成さずに死ぬわけにはいかない” もしかしたらいつの時代も、人は時代の激変を感じながら生きてきたのかもしれないな。

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2022/12/08

第65回アワヒニビブリオバトル「ミステリー」で紹介された本です。チャンプ本。オンライン開催。 2020.06.07

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2022/10/23

「忠義・忠愛とは」 ー中国の楚王は基礎を武力ではなく巫術を称え祭儀を重んじた。その命を授かる観一家に殺害異変が起きる。さらにもう一方の家族へ殺害が広がる。そこには巫女に関わる親族間での厳しい規則と躾が人を変え殺害を巻き起こすミステリー、と思いきや、犯人はさらに別人。謎を解こうとす...

「忠義・忠愛とは」 ー中国の楚王は基礎を武力ではなく巫術を称え祭儀を重んじた。その命を授かる観一家に殺害異変が起きる。さらにもう一方の家族へ殺害が広がる。そこには巫女に関わる親族間での厳しい規則と躾が人を変え殺害を巻き起こすミステリー、と思いきや、犯人はさらに別人。謎を解こうとする豪族の娘葵は頭脳明晰で豊富な知識を持つ、だが人の心を読む、情に薄く人への愛情が欠ける性格がキーとなる。葵の目的は「邪教の普及」、それと「巫女の禁忌」にまつわる侍女の行動。 中国の古典、社形祭祈儀式、名称など難しい単語が多く出るが、歴史を語る論語、礼記、詩経、漢書など、兵を持って楚国を破った伍子胥、楚国の復興に心を砕いた屈原、共に2人は君主への忠愛から自殺している。屈原が実は女性だったと言う記述には驚愕だ。 

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