適量が難しい時代なのかもね。 別にどれか一つで満腹にならなくてもいいし、なにもかも人並みのレベルを目指さなくてもいいのにね。 自分にとっての適量をそれぞれ楽しんで、人生トータルで満足できたら、それでも十分なのにね。 ヒエラルキーは悪いことではないんです。 衝突を避けるためには、必要なものです。 ねえ、どうして、誰かが求めてくれないと、恋はできないって思うの？ どうして、異性から選ばれないと、関係が始まらないって思うの？ どうして選ばれることを、何もしないで、ただ死んでるみたいに、待ってなきゃいけないの？ こんな不平等でギスギスした世の中だから、自分の暮らしや自分の周辺くらい、自分で満足させるものでかためて、バリア張って守りたいって思うじゃん。 お金かけなくても、工夫したり、手間かけたりさー。 それに、その時、食べたいものを、自分の手で作り出せるのは、面倒な時もあるけど、楽しいよ。 ｢いつか｣を信じることは、弱いことでもおろかなことでも逃げでもないのに。 反対派がいるときは必ず賛成派もいることを忘れないで。 もし神様がいたとしたら、私たちが与えられた試練に苦しむのを見て、満足したり、喜んだりしないんじゃないのかなって。 だから、なにもかも自力で乗り越えなきゃいけないわけじゃないよ。 成長をし続けなきゃいけないわけでもないよ。 そんなことより、今日一日をやり終えることの方がずっと大事。

長かった、けど面白かった。 食事の描写は美味しそうだし、話の展開も中盤くらいから予想外に次ぐ予想外な感じでどんどんページを捲ってしまいました。 共感できること、図星を突かれた気がすることも結構あって、考えながら読み進めたので、 「結局今こうして私が考えていることも、すぐに脳内で混ざって溶けたバターみたいになるのかなぁ」と妙にポエミーな感想を抱きました。