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カエルの楽園
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カエルの楽園
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商品レビュー
3.5
349件のお客様レビュー
ナパージュを現在の日本と捉える以外にもいくらでも例が出てくる。カルタゴ、ユダ王国、アステカ、アイルランド、オーストラリア…それも遠い昔のことだというなら、台湾、チベット、ウクライナ、ナゴルノ・カラバフ…遠い国の話は極東とは関係ないか?歴史や地政学、外交をある程度分かっていれば、こ...
ナパージュを現在の日本と捉える以外にもいくらでも例が出てくる。カルタゴ、ユダ王国、アステカ、アイルランド、オーストラリア…それも遠い昔のことだというなら、台湾、チベット、ウクライナ、ナゴルノ・カラバフ…遠い国の話は極東とは関係ないか?歴史や地政学、外交をある程度分かっていれば、この話が政治思想ではないことが分かるはず。逆にそれなりの知見があれば、本書を読んでもしょうがないかと。HGウェルズが平和憲法を構想していたのは世界機関を前提としていたわけで、1つの国が平和憲法を掲げて平和が達成できるほど世の中あまくない。スイスは永世中立国でずっと平和なイメージだが、徴兵制があると知っている日本人は少ないのでは
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- ネタバレ
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物語の好き嫌い、というよりも読者一人ひとりの政治的思想の立場によって評価が異なる作品だろうと思います。 主人公のアマガエルは、過酷な大自然を行く冒険の果てに、日本国憲法第9条に酷似した「三戒」というポリシーを貫いているツチガエルの国にたどり着きます。その国は周囲にある自然(弱肉強食)の世界とは異なり争いも危険もなく、豊かな水と食料に満ちた平和な楽園のように見えました。 他人を信じ、他人と争わず、争うための力を持たない、という三つの戒めを順守しているからこそ平和を謳歌できていると主張するツチガエルたちの考えに、過酷な体験をしてきた主人公は一抹の違和感を覚えます。 その不安は的中し、結局は自然淘汰の中で弱いツチガエルたちは「三戒」に殉ずる形で強者に虐げられる結末を迎えます。 著者の思想が色濃く反映された作品で、そのことを踏まえて(一歩引いたところから)読めば物語としてよくできているのかもしれませんが、やはり「三戒(≒憲法9条)は平和には寄与しておらず、結局はアメリカの(この作品ではオオワシの)庇護下にあるからこそ平和が守られていたのだ」「話し合い(外交)などと悠長なことを言っているのではなく、早々に武力を確保しなければ国を護れない」とする筆者の思想には共感できない部分があります。 もとより、現実世界では、作中で描かれているような「野生の食欲(弱肉強食)」の思想で、隣国が軽々に侵略してくることはないだろうとは思いますが……。 むしろ、状況を自分自身で考えずに声の大きな政治家やコメンテーターに踊らされている民衆の在り方にこそ問題があるように感じられました。 「子どもを戦場に送らない」ということは譲ってはいけない部分だと思います。それを「単なる理想」としないためにはどのような考え方が必要か、どのように外交を通して日本の立場を守るべきなのか、国民一人ひとりが自分自身の言葉で考えて、論理的に意見を交換してゆくことこそが唯一の解決策なのではないでしょうか。
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本を読んでいくうちに私はどのカエルの側にいるんだろうと考えた。 読んでいるうちはソクラテスと同じような気持ちにはなっているが、 ただこれを日本に置き換えると、自分は今21歳でローラと同じような考えをしているし生き方をしていると思う 自分は今のままの生き方でいいのか。日本はいまのま...
本を読んでいくうちに私はどのカエルの側にいるんだろうと考えた。 読んでいるうちはソクラテスと同じような気持ちにはなっているが、 ただこれを日本に置き換えると、自分は今21歳でローラと同じような考えをしているし生き方をしていると思う 自分は今のままの生き方でいいのか。日本はいまのままでいいのか。いろいろ考えさせられる作品だった。
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