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ライオンと一角獣とわたし
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ライオンと一角獣とわたし
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商品レビュー
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ジャネット・ウィンターソンが児童向けの作品も書いていると最近知って、これを読んでみた。 体裁は絵本だけど、大人向き同様すごく奇妙で、ウィンターソンという作家の作品に慣れていないと、戸惑う人(大人子ども問わず)がいると思う。 キリストが生まれる前、生き物を天使が選び始めた。キリス...
ジャネット・ウィンターソンが児童向けの作品も書いていると最近知って、これを読んでみた。 体裁は絵本だけど、大人向き同様すごく奇妙で、ウィンターソンという作家の作品に慣れていないと、戸惑う人(大人子ども問わず)がいると思う。 キリストが生まれる前、生き物を天使が選び始めた。キリストを乗せて運ぶ動物を選んでいるのだが、それははっきりとは書かれない。四本足の生き物のなかで最後に残ったのがライオンと一角獣とわたし(語り手のロバ)。ライオンは「そのかたが世界の王であるならば、百獣の王に乗るのがふさわしい」と言い、一角獣は「そのかたが世界の謎であるならば、われら生き物のなかでもっとも謎めいたものに乗られるのがふさわしい」と言う。ロバは「そのかたが世界の重荷を引き受けるのなら、わたしに乗られるのがもっともふさわしい」と答え、天使はロバを選ぶ。 ロバは身重のマリアを乗せてベツレヘムを目指し、キリスト生誕に立ち会うことになる。 って書くと正しいクリスマス物語って感じがするけど、変な人物とシチュエーションたっぷりなのよね。 絵はリースベート・ツヴェルガーで素晴らしい。 熱心なペンテコステ派の家で育った経験は、拒否したいところがあっても、彼女の血肉となって物語に生きているんだな、と実感できる作品。 ウィンターソンファンなら読む価値あり。
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