商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2007/12/10 |
JAN | 9784344410497 |
- 書籍
- 文庫
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商品レビュー
3.1
15件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本作を読んで何か複雑な気分になった。 本作は、サラリーマンの最終出勤日を描くコメディ系エンタメ。2005年が初版だから時代設定がやや古びれた感があるが、内容は普通に楽しめた。 ではこの複雑な気分・もやもやは一体何か。自分に問うてみました。 それはきっと、恵まれた上の世代への羨望や嫉妬かもしれない、と思い至りました。 私は1975年生まれ、留年や大学院を経て就職をしたのは2001年。このあたりはいわゆる就職氷河期の底であった。就職は何とか出来たが、これまで出世とは無縁だった。自己研鑽は今も続けているつもりだが、会社には認められなかった(まあ実力なかっただけですが)。外国に飛び出た今となっては定年時の退職金もなし、年金も覚束ない(国民年金は任意で収めていますが)。 そんな我が身と比較しつつ、主人公は年功(学歴?)で支店長にまで昇格し、うだつが上がらないと言いつつも今や3,000万円の退職金を得ようとしている。きっと貯金だって相当にあるに違いない。それでもなお会社への文句、部下への文句、業務へのオーナーシップのかけらもない責任転嫁的発言が半端ない。なんなんだよ!嫌ならやめちまえよ!(って私も何度か言われましたよ、証券会社とか銀行とかで) 失礼しました。 まあ20年前の作品です。色々な変化がありました。だから、きっと本作のような舞台や人物は日本ではもう絶滅したことでしょう。エスカレーター式に部長・支店長になれる。昼休みにゆっくり昼食を取りコーヒーまで飲んで帰ってくる(これはまあいいか)。銀行での裏金づくり。支店から右翼への裏金供与。ローンの承認前実行。投信の無資格販売。 40代半ばの私よりもう一回り下の人間は、ある意味歴史小説・別次元の話として読めるのかもしれません。へえー、昔の銀行って結構ヤバかったんすね、みたいな。私からすると小説の舞台はつい昨日のような過去に感じてしまい、ついついルサンチマンに満ち満ちた状態で読んでしまい、精神衛生上も健康によろしくありませんでした笑 ・・・ まとめます。エンタメ小説としては結構面白かったと思います。最後のハッピーエンドは若干納得しかねますが、まあでも面白かったです。ちょっと古びていますが、若い世代は歴史小説だと思って読みましょう。金融業界に関連・興味のある方、昭和の企業文化(の残滓、ですかね。時代的には平成が舞台ですから)に興味のある方にはお勧めできると思います。
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定年退職日に次々と事件や不祥事が暴かれたり、イヤイヤ中々無いだろーって、ツッコミ満載だがとても面白かった。
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