商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 福音館書店 |
発売年月日 | 1967/01/20 |
JAN | 9784834000795 |
- 書籍
- 児童書
ノンちゃん雲に乗る
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ノンちゃん雲に乗る
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商品レビュー
4.3
27件のお客様レビュー
子どもの頃に読んだ時は難しくてわからなかった。大人になってから読んだら、言葉の美しさに驚き世界感に驚いた作品です。
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「ノンちゃんは、雲の上の世界のおじいさんに、自分の家族のことを話します。 おじいさんは、いじわるなにいちゃんのことを「いい子だ」と褒め、優等生のノンちゃんのことはあんまり褒めてくれません。 それどころか、「そういう子は、よくよく気をつけんと、しくじるぞ! 」というのです。 おどろ...
「ノンちゃんは、雲の上の世界のおじいさんに、自分の家族のことを話します。 おじいさんは、いじわるなにいちゃんのことを「いい子だ」と褒め、優等生のノンちゃんのことはあんまり褒めてくれません。 それどころか、「そういう子は、よくよく気をつけんと、しくじるぞ! 」というのです。 おどろくノンちゃんでしたが、家族のことをじっくり思い出して話しているうちに、自分の思い込みに気付きます……。」 ・主人公は小2。成績も良いしっかりした女の子。 ・異世界もの!空の中に落っこちる
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こちらも、今読み進めている本の関連本。 読み終える前にストーリーを頭に入れておこうと思って。 戦後の長編児童文学にしてベストセラー。 1955年には映画化もされ、出演者には原節子や徳川夢声と豪華俳優陣が名を連ねている。 4人(と犬1匹)家族の末っ子 信子ことノンちゃんは木登りの...
こちらも、今読み進めている本の関連本。 読み終える前にストーリーを頭に入れておこうと思って。 戦後の長編児童文学にしてベストセラー。 1955年には映画化もされ、出演者には原節子や徳川夢声と豪華俳優陣が名を連ねている。 4人(と犬1匹)家族の末っ子 信子ことノンちゃんは木登りの枝から落っこちて、そのまま「地下天国」と呼ばれる場所に辿り着く。そこで出会った「雲のおじいさん」に促され、彼女の身の上話が始まる…というあらすじだ。 戦前…恐らく1930年代の話ではあるが、社会の風潮を表すような描写は一切ない。片田舎に暮らす、ある一家の物語といった感じ。 東京から越してきた核家族というのもあるだろうけど、古いしきたりに囚われないリベラルな一家で、羨ましいくらい和気藹々としている。 主人公ノンちゃんは絵に描いたようなお利口さんで、成績も優秀。 父親はどことなくのんびりしていて、母親は上品で優しい。(映画版のご両親の配役が驚くほどピッタリだった) 兄はわんぱく者で妹のノンちゃんに乱暴を働くこともあるけど、何だかんだで妹おもい。 そして、みんなノンちゃんの話をちゃんと聞いてくれる。「子供にとってはそれが一番嬉しいんだろうなー」と、ほっこりとした気持ちでページをめくっていた。 「おじいさん」に身の上話(幼少期にかかった赤痢の闘病記や家族・自分自身の紹介)を語るにつれ、自分でも気づかなかった家族への想いに目覚めていく描写が本当に優れていた。 ラストまで感情移入したのは久々だったし、思い返せば著者の巧みな筆遣いに完全に乗せられていたんじゃないかな。「おじいさん」が操縦する雲に乗せられるがままになっていた、ノンちゃんみたいに笑 あと子供への読み聞かせも意識されていたのか、擬音語も結構面白い使い方をされていたな…。「おじいさんのおなかの底から、笑い声がギュッギュッとあがってくるのがわかりました」とか笑 「ツバサをなくした国の空には、もう自分たちの飛行機は飛んでいません」 戦後を迎えた終盤には、これまでのおとぎ話然とした空気とは打って変わって、このようにハッとする文言が飛び出してきたりする。 幼かったノンちゃんやお兄ちゃんの成長に合わせて彼らの視点も変化させたんだと思うけど、突然の変わりように幼い読者達はきっと戸惑うことだろう。「大きくなるってこういうこと?」と、何となしに思うのかもしれない。 けれどもラストになれば、心は自ずとノンちゃんと天上を見上げているはず。その心にはあたたかくて澄み切った何かが、何となくで良いから残っていて欲しいなと願っている。
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