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クリスマスの思い出
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クリスマスの思い出
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商品レビュー
4.6
39件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ずっと前に読んだ事があった。カポーティの作品というより山本蓉子の銅版画に惹かれて読んだと思う。 7歳と60歳過ぎのいとこ同志。二人は気の合う親友で愛犬のクイーニーとともに過ごしている。毎年11月になるとフルーツケーキを30個も焼いて、友人や自分の好きな人に送る。そのために涙ぐましい努力で一年かけてお金をため、材料を買うのだ。クリスマスツリーのために森の奥に出かけて行き、大きなモミの木を切って運んで飾りつける。お互いのためにプレゼントの凧を作りクリスマスの日に凧揚げをする。それはそれは楽しい日々だった。 しかし、それが最後になってしまう。僕は寄宿学校に入れられてしまい、数年後には彼女は亡くなってしまった。 カポーティの一番有名なイノセントストーリー。 素敵な二人の楽しい日々をそっと分けてもらった感じの語り。引き離されて寂しかったけど、きっと心はずっと繋がっていたな、と感じる。 カポーティがアラバマ物語の作者のハーパー・リーと幼馴染という事で、アラバマ物語の中に出てくるディルのモデルがカポーティらしいという事で読んだけど、アラバマ物語に出てくるディルは夏休みになるとやってくる少年で、ちょうど、7歳からアラバマにやってくるのよね。このクリスマスの思い出のあとくらいかな?
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いい。何度読んでもいい。読むごとの良さがある。 一読目は現在形の物語として、二人と一匹のささやかな暮らしが少しでも長く続くよう願いながら、二読目からは回顧による過去の物語として、そう遠くない未来にそれぞれの離別が到来する予兆の痛みとともに読んだ。 衰えを指摘されている訳者(村上...
いい。何度読んでもいい。読むごとの良さがある。 一読目は現在形の物語として、二人と一匹のささやかな暮らしが少しでも長く続くよう願いながら、二読目からは回顧による過去の物語として、そう遠くない未来にそれぞれの離別が到来する予兆の痛みとともに読んだ。 衰えを指摘されている訳者(村上春樹)の解説もさすがにいい。 敬虔で善良な「子ども大人」のスック,クリスマスツリーに吊られた骨を「感に堪えかねて」見上げる愛らしいクイーニー,そして幼いようで大人の腹の内が見える聡明な坊やカポーティ。 すべてが優しい世界,失われた世界。
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今まで自分が読んだカポーティの作品『冷血』『』とは内容、趣ともかなり違う。奥付の村上春樹によるとイノセントストリー
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