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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2021/11/19 |
JAN | 9784023319912 |
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左遷社長の逆襲
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左遷社長の逆襲
¥550
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
人の動かし方、モチベーションの上げ方などとても参考になった。また、経営について書かれた本の中でも突出して面白かった。
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キヤノン(株)の役員、酒巻久は1999年小会社のキャノン電子社長に就任する。当時のキャノン電子はグループ内のお荷物会社であり、事実上の左遷人事。が、坂巻は腐ることなく、社内改革を進める。社員もビジネスも切るべきところはバッサリ切り、使える社員には更に高い成果を求める。そして、たど...
キヤノン(株)の役員、酒巻久は1999年小会社のキャノン電子社長に就任する。当時のキャノン電子はグループ内のお荷物会社であり、事実上の左遷人事。が、坂巻は腐ることなく、社内改革を進める。社員もビジネスも切るべきところはバッサリ切り、使える社員には更に高い成果を求める。そして、たどり着いたのが宇宙ビジネス。 実に見事なサクセスストーリー。主人公、坂巻の聖人君子っぷりと順調すぎる経営改革はおとぎ話のようだ。が、宇宙ビジネスへの新規参入なんて、それなりの利益、自社と親会社からの信頼を獲得していなければできなかっただろう。大きな結果には、地道な努力が伴っていることを改めて知る。 そんな成功譚は認めるが、そこそこの大企業で、赤字でもない小会社への社長就任で、キャノン本体の社長からのバックアップもある人事異動。タイトルの「左遷」、「逆襲」は大げさすぎる。
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トップの意識で会社は変わる。逆に言えば「魚は頭から腐る」もまた真なり。変革しなければ、死ぬだけだ。 既存事業がすでに衰退の状況になっているのに、なかなか意識を変革できない。 それこそイノベーションのジレンマであるが、子会社の場合は特にそういう事例が多いと感じる。 当方が働く会社も...
トップの意識で会社は変わる。逆に言えば「魚は頭から腐る」もまた真なり。変革しなければ、死ぬだけだ。 既存事業がすでに衰退の状況になっているのに、なかなか意識を変革できない。 それこそイノベーションのジレンマであるが、子会社の場合は特にそういう事例が多いと感じる。 当方が働く会社も、あるグループ企業の所謂「子会社」である。 本書に記載されていたようなサボリ社員のエピソードは、正直かつての日本企業は似たり寄ったりだったと思う。 ある程度親会社から仕事が流れてくるために、自立性は失われ、考えもせずに言われたことだけやるようになる。 それでも変革しようとして立ち上がる社員もいるはずであるが、大抵は「余計なことをするな」と頭を押さえつけられるのが普通だったのではないだろうか。 日本企業の停滞の原因は様々あると思うが、こういう内向き思考が蔓延ったことも大きな要因だろうと思う。 企業文化を変えるのは本当に難しい。 とにかく日本人はリスクを嫌う傾向がある。特に子会社の社員はその置かれた状況から、リターンを求め大きなリスクを張ることはあり得ない。 とにかく「言われたことを一生懸命黙々とやる」ということが根付き過ぎていて、もはや「思考停止」としか言いようがない。 改革をするには、やはり最初はトップダウンだ。 もし頭が腐っていたら、いくら改革をしようにもどうにも進まないはずだ。 昼間から仕事もせずにスポーツクラブに行き、碁会に精を出す役員に変革を求めても無駄だ。 本書でも改革の1年目にまずやるべきことは、「残す人を見極める」と明確に示している。 これは本当にそうだと思う。 名著「ビジョナリーカンパニー」でも「誰をバスに乗せるか?」が最重要であると説いていた。 しかし、これがなかなか出来ない人が多い。 仕組みの上では、取締役は任期1年だし、管理職であればラインを外せばよいだけである。 トップ人事を英断できるのは、社長だけである。 当たり前であるが、スタートはここからなのだと改めて感じた。 改革のメンバーが揃えば、次は社内業務の棚卸。 無駄の排除は当然であるが、自社の保有技術や、強みの再認識が実は大事なポイントだと思う。 さらに社内人材の能力把握が進めば、自然と次の戦略は見えてくるのではないだろうか。 この状況でも、改革に否定的な人たちは出てくるかもしれない。 しかし、改革側の仲間を少しずつでも増やして、心折れずに大義を持って邁進するしかない。 自分たちが「行ける!勝てる!」と信じられれば、人はついてくる。 改革が進んでいくような気がする。 本書内では「アイディア募集で、1件につき100円支給」という施策を何度も行っている旨が紹介されていた。 未来工業でも似たような制度があったが、これは非常に良い取り組みだと思う。 「現金か?」「たった100円か?」など否定的意見を言う人もいるかもしれない。 しかし、仮に5,000件のアイディアが集まっても、経費としては50万円程度。 一人で何件応募してもよくて、100件応募すれば1万円である。 ほんの数行ずつでも言語化し、100件の企画をひねり出すのは、社員の能力UPには有効ではないだろうか。 普段から受け身でしか仕事をしていない会社にとっては、充分な刺激策になるような気がする。(それでも応募しない人は多数いるだろう) 改革はトップから行う必要があるが、上手に仕組みを組み合わせて、末端の現場から自主的に動けるようにしていくのが理想的だ。 それではミドル層は何をするかということであるが、実はミドルの動きこそ重要となる。 年齢的にもフットワークが落ちている年代だと思うが、ここが上下それぞれの情報を、どうやってスムーズに社内流通させるかの手腕にかかっている。 結局、遊んでいる人員がいたのでは会社が機能するはずはない。 誰もが自分の持ち場で、自分の役割でどうやって力を発揮するか。 特別な施策は何もない。愚直に当たり前のことをやるだけなのである。 (2023/5/17)
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