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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2021/04/28 |
JAN | 9784103336440 |
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小島
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商品レビュー
4.1
12件のお客様レビュー
どこにでもいる(?)ような人々が描かれている。スケッチのような書きぶりで、とても観察眼が細やかだ。 そのようなスケッチで終始するものと、そこに突然裂け目が生じて、といった2系統に分かれるかな。更に言えば先のスケッチには、広島ものが多く含まれ、さらにその中には広島カープとそのファン...
どこにでもいる(?)ような人々が描かれている。スケッチのような書きぶりで、とても観察眼が細やかだ。 そのようなスケッチで終始するものと、そこに突然裂け目が生じて、といった2系統に分かれるかな。更に言えば先のスケッチには、広島ものが多く含まれ、さらにその中には広島カープとそのファンものがある。 特にこの作品集にはカープ三部作とも言える短編3本があり、それぞれ違ったテイストで、広島カープを中心とする広島のありようが感じられる。 わたしにとって広島というのは西の果てで遠いところという印象。いわば、転勤した夫についてきた「異郷」の主人公と同じくらいの知識で、彼女の不安な気持ちがよく分かった。しかも彼女には人間関係のトラウマがあり、それが繰り返される恐怖に怯える。これはある意味心理ホラーだ。でも地元の人達にさてみれば当たり前の日常だから説明さえもされないんだろうなあ。ケンミンショーとかでやればいいのに(笑)。「継承」の、広島市民球場の話もいい。主人公の母の頑なさはよくある迷信どころの話ではなかった件、「点点」の最後もよかった。野球というと男の物語になりがちだけれど、これは確実に女の物語になっている。大事なことは書かれない。覚えているから。 日常の裂け目系の作品が注目されるのかな、という気がするけど、こういうスケッチの筆致にこの作家の真髄がある気がした。克明に何気ない生活の手順が記される。子供持つ母親がいかに忙しく、いくつもの作業を並行して進めているか。 同じような設定でいくつもの違う作品を生み出す手腕が見られるのも短編集ならでは。なので、段々と連作のような、先の作品に交じるような感触もあり、そういう勘違いもまた面白い。地方都市の小さな子を持つ(もしくは持たない)専業(兼業)主婦、非正規雇用、高学歴女性。 主人公は20代後半から30代の女性がほとんどなのだけれど、一番心理的にキタのは「園の花」かなあ。この人となり(園児だけれど)や人との接し方が「わたしか!」というほどそっくりで悶絶し、恥ずかしくて死にたくなった(褒めてます)。 文庫化されるのを知り、ずっと次に読むリストに挙げ傍らに置いていた単行本を引っ張り出した次第。あちこちシミができてしまっているけど、ちゃんと読めてよかった。 収録作 「小島」 「ヒヨドリ」 「ねこねこ」 「けば」 「土手の実」 「おおかみいぬ」 「園の花」 「卵男」 「小猿」 「かたわら」 「異郷」 「継承」 「点点」 「はるのめ」
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日常を描く、不思議なような不思議でないような短編集。幼い子を子育て中の話が多く、勝手に共感する。植物や虫がふんだんに出てくるのも特徴。広島カープと広島県人の話は、ここまではまれて羨ましい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表題作 「小島」を読んだ。広島の災害後ボランティアに参加した女性の一日の体験。バスツアーのように同行した人たちと一日働いた。あまり感心しないやり取りなどが聞こえてくる。ボランティアは爽やかな経験ではないようだ。ボランティア対象の被災者である女性が心に傷を負ったらしいと想像される。 「かたわら」を半分読んで挫折。小島も辛気臭い話だったが、これも主人公の女性はネガティブ情報しか受信しないのか、しかもダラダラと累積していきどこまで続くのかとウンザリした。
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