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大学で学ぶ東北の歴史
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大学で学ぶ東北の歴史
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「大学で学ぶ東北の歴史」という素気無い題名に、そんなに期待しないで軽い読み物として手にしましたが、どうしてどうして濃厚で豊潤で面白く、自分にとってはツンデレ本でした。原始・古代、中世、近世、近代・現代という通史は高校の日本史で体験しているつもりなのですが、①大学というグレードアッ...
「大学で学ぶ東北の歴史」という素気無い題名に、そんなに期待しないで軽い読み物として手にしましたが、どうしてどうして濃厚で豊潤で面白く、自分にとってはツンデレ本でした。原始・古代、中世、近世、近代・現代という通史は高校の日本史で体験しているつもりなのですが、①大学というグレードアップ②東北という領域限定によって、なにか初めての感覚が揺さぶられました。①は日本史だけでなく考古学、民俗学、さらにはアジア史、ヨーロッパ史と大きな問題意識を持ち込んでいて、②は、これは個人的に自分の出身地という当事者意識で読めたような気がします。特に京都や東京を中心とする日本史において東北の歴史は付随物のように思えていましたが、東北の統治の問題が中央政権のあり方を変える、という気づきは大きかったです。自分の中でのモヤモヤゾーンの鎌倉後期から室町の始まりをもうちょっと勉強したいと思いました。本書の巻末コラムにある「情報との向き合い方 より深い学習のために」で、ハーバート・サイモンの説く「関心の稀少性」というキーワードに触れた時、本書によって得られた感覚は、これだな!と気が付きました。やっぱり、これからはテーマ読書なのかも。でも、期待しないで読む、こういう本との出会い方もあるからなぁ。
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