ゾウは関西弁で話すため面白い。主人公とゾウとの対話が繰り返されていくので自分が疑問に思ったことを主人公が見事に解決してくれる。 ゾウは色々な歴史の人物の名前を出すのでその歴史の人物を調べるきっかけになり、ためになる。 　ゾウから1日に出来る課題（一つずつこなせば、成功できると言う）を与えられるが、自分は行動力がなく、本当に課題をこなせば、成功できるのか疑問になってしまい、思ったよりも課題をこなせない。（ふと、帯をみたら、そのとおりだと思ってしまった）

電車広告などで何度もお目にかかっていたゾウさん。良い感想ばかりわざとらしく並んだ広告がなんともやらしく見えてこれまで読まず嫌いをしていましたが、図書館でふと目に入ったため思い切って借りてみました。 素直に、面白かったです。 迷惑な押し掛け神様ガネーシャと、普通の主人公とのコミカルな掛け合い。少しずつ変わっていく主人公。押し付けがましくない、素朴な人生TIPS。 自己啓発本にありがちな、過度に尖った表現や温度の高い扇動もなく、たのしくスルスルと読めました。 情けは人の為ならず、という格言がありますが、ガネーシャのメッセージは全てここに行き着くのかなと思いました。 自分が変えられるのは自分だけですが、自分が良い方向に変わることで他人との関係性を豊かに育てることに繋がり、ひいては他人をも動かす力になる。 ビジネスも、プライベートも、人生ひっくるめて上手く楽しむためには自分がより良く変わるしかないんですよね。 無意識に人に期待して、期待通りにならないと勝手に失望し、最後は自分に絶望するというループには、恥ずかしながら身に覚えがあります。変えるのは人ではなく自分、しっかりと胸に刻んでおきたいと思いました。 ただ、きっとすぐには変われない。人のためにと気を使ったり動いたりするうちに、見返りがないことで苦しくなる瞬間がきっとある。でもその時すぐに腐らずに、地に足をつけて初心に帰れる自分でありたいと思います。