美容整形が身近になってきた近年。かくいう私も正直な話、「デブ」や「ブス」に対して偏見をもっている一人である。いや、まぁ自分はどうなのだと言われたらアレなのだが…。 根暗なデブと、明るいデブ。 他人から見た事実と、本人から見た真実。 やはり偏見は良くないなぁと思いつつ、やはり人それぞれの価値観はあるので偏見を無くすのは無理なんだろうなと思った。 最後、彼女の死の真相が明らかになったあの瞬間の胸の痛みが忘れられない。

湊さんの作品は好きで色々読んでいますが、今回の作品は一方的な会話主体の構成で、読者が読みながら考えて整理しなきゃいけないことが多すぎて少し読みにくい感じがしました。 ●結論から言うと、 美容外科医の久乃が同級生のカウンセリングをきっかけに、自身が手術したはずの女の子(有羽)が自殺したのを知り、疑問を解くために旧友をたどってインタビューしていく形式の話。 久乃が有羽を手術したことは最後に明らかにするため、なんで旧友や関係者にあって話を聞いているのかや、インタビュー者の一方的な会話形式と、久乃の会話はなく読みとるのに疲れました。 また、会話主体なので関係のない雑談により話が飛んだり、もっと容量よく話を進めて欲しかった。 ●最後は上手くまとめていて、スッキリはしました。 『人それぞれに似ているようで少しずつ違うへこみやでっぱりがある。…長所があり、短所があり、好きなものがあり、苦手なものがある。そうやって、自分というカケラができあがる』 カケラとカケラというピースが集まって、一枚の絵(自身の属する家族・町・社会)が出来上がる。 カケラは個性であり、外見や内面だけでなく、善悪の思考の違う人がいる中、全部のピースをおさめるのは神業じゃないのかなとは思いました。