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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2019/10/19 |
JAN | 9784326248506 |
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天皇と軍隊の近代史
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天皇と軍隊の近代史
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商品レビュー
3.3
6件のお客様レビュー
論文集に総論を後で加筆した体裁のためか、加藤陽子さんの他の著作に比べると少々読みにくい。 戦争責任を特定の個人に帰するのはナンセンスと思いつつも、敢えて、先を見通す力に欠ける指導者名を挙げると、松岡洋右、近衛文麿の二人が両巨頭か。東條英機など、忠心溢れる悩める役人、的人物で、生...
論文集に総論を後で加筆した体裁のためか、加藤陽子さんの他の著作に比べると少々読みにくい。 戦争責任を特定の個人に帰するのはナンセンスと思いつつも、敢えて、先を見通す力に欠ける指導者名を挙げると、松岡洋右、近衛文麿の二人が両巨頭か。東條英機など、忠心溢れる悩める役人、的人物で、生まれる場所と時代が違えば、大変立派な生涯を送ったことだろう。一方で、先の二人は、いつとどこに生まれても、その大言壮語によって、きっと周りに迷惑掛けまくりの人生を送ったことだろう。 昭和天皇を悪く書いた本に読みあたったことは未だない。優秀かそうでないかの次元を超えた、敬愛されるべき存在なのだろう。P312. 1945年8月10日の御前会議における天皇御発言を巡る4人のメモの微妙な違いが、それぞれの立場や本音を反映していて面白かった。軍人が、軍批判の箇所を書き残さず、はまあ当然として、無辜の国民のため、と世界平和のため、のどちらが心に残ったか。世界平和の言葉は、木戸幸一日記にはなく、参謀本部第一部長宮崎周一の日記にはある、という意外性が深い。
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天皇制の「建前」と建前を教育していく過程で「ドグマ」と化していく問題は、大学入試のときの論説問題を思い出した。
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以下、引用 先に、敗戦時における久野収の失望を見たが、戦禍に疲弊し、食糧や物資の欠乏に困窮していた国民にとって、混乱の中で多くの物資を担いで復員してきた兵隊の姿は、軍隊に対する国民の最後の信頼を徹底的に失わせるに十分であった。軍と国民の決定的な乖離が、この軍保 有物資の処分とい...
以下、引用 先に、敗戦時における久野収の失望を見たが、戦禍に疲弊し、食糧や物資の欠乏に困窮していた国民にとって、混乱の中で多くの物資を担いで復員してきた兵隊の姿は、軍隊に対する国民の最後の信頼を徹底的に失わせるに十分であった。軍と国民の決定的な乖離が、この軍保 有物資の処分という形で噴出したのである。復員する兵員に軍保有資材を配分してしまおうとの決定が、末端での混乱からくる、散発的な軍記弛緩の結果、なしくずし的になされたのではなかった点に注意を要する。処分の根本方針は、まさに、政府中枢の、鈴木貫太郎内閣最後の閣議決定で決められたものであった。その方針を閣議に請議したのは、内閣綜合計画局長官池田純久であった。池田は、敗戦が確定した後、官(軍)保有物資をちほうこうきょうなどへの移管、あるいは、民間への保有転換を行なうことで、連合国(すなわちアメリカ)への物資引き渡しを逃れようと図った。
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